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日蓮大聖人・池田大作

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永遠平和の原点・広島 希望の世紀へ 人間勝利の讃歌を!

2000.8.12 随筆 新・人間革命3 (池田大作全集第131巻)

前後
6  広島と長崎の悲劇の以後、世界は、実に十三回も、核兵器の使用の危機に直面した。
 これは、アメリカ創価大学「環太平洋平和・文化研究センター」の所長であるモンゴメリー博士(ハーバード大学名誉教授)の指摘である。
 博士は、原爆投下の翌年、広島を訪れ、復興顧問として尽力された方である。昨年も、広島で講演された。
 「一人ひとりが最高の存在になるまで援助し、それぞれの価値観に基づいて人間として大きく開花させていく」創価学会の社会的使命に対し、博士は絶大なる信頼を寄せてくださっている。
 核廃絶へ千三百万を超える署名を集めた「アボリション二〇〇〇」の運動も、広島の青年部が口火を切った。
 核時代平和財団のクリーガー所長は、その点を高く評価されつつ、私との対談「希望の選択」(本全集大110巻収録)の結びに述懐しておられた。
 「運動を続ける中では、人々に拒絶されたり、嘲笑されることも少なくなかったと思います。
 しかし、それを乗り越えて、署名を一つずつ集めてくださった。そうしたSGIの青年たちの活動は、まさに『希望の声』であり、『希望の合唱』と呼べるものです」
7  平和ほど、尊きものはない。
 平和ほど、幸福なものはない。
 ――七年前、私が、この書き出しをもって、小説『新・人間革命』を起稿したのは、原爆投下の日の「八月六日」であった。
 そして、日蓮大聖人が有名な御書「異体同心事」を認められた日付も「八月六日」である。
 「異体同心なれば万事を成し同体異心なれば諸事叶う事なし」「悪は多けれども一善にかつ事なし
 正義の団結、善の連帯こそ、分断と破壊の魔を打ち破る勝利の要諦である。
 永遠平和の原点・広島よ!
 世界の希望・広島よ!
 強き団結の力で勝て!
 雄々しき正義の声で勝て!
 不屈の精神の戦いで勝て!
 広島には、人間勝利の凱歌をあげる大使命があるのだ!
 広島県北部の大朝町に、「中国平和記念墓地公園」が誕生して、まもなく四周年。
 私も、いつの日か、この″大いなる朝の町″を訪問し、「二十一世紀の平和の夜明け」への祈りを捧げたいと願っている。

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