Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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「4・2」と広布の誓い 学会は仏意仏勅の組織 正義の獅子のスクラム

2000.4.2 随筆 新・人間革命2 (池田大作全集第130巻)

前後
4  では、いったい、広宣流布とは何か。
 一次元から見れば、断固として、嫌悪と謀略と策謀の邪悪と戦いながら、仏天の声を知りたる「仏の軍勢」を「前進」させていくことだ。最初から最後まで懸命に戦い抜く「民衆の善のスクラム」を「拡大」していくことだ。
 一九五一年(昭和二十六年)の五月三日、先生は第二代会長に就任すると、七十五万世帯の大折伏の遂行を宣言された。
 当時、学会員はわずか三千人であった。二百五十倍の「拡大」という大目標を聞き、誰もが驚愕し、耳を疑った。
 しかし、先生のご胸中では、七十五万の獅子の陣列は、日本の広宣流布の永遠の基盤をつくるために、絶対に、成し遂げると誓願された目標であった。
 そして、先生のご一念のままに、七年足らずにして、すべての目標を成就されたのだ。
 先生のご逝去から一カ月後、日淳上人は、この「七十五万世帯」の甚深の意義について、こう講演された。
 「その方々(=地涌の菩薩)を会長先生が末法に先達になって呼び出されたのが創価学会であろうと思います。即ち妙法蓮華経の五字七字を七十五万として地上へ呼び出したのが会長先生だと思います」
 七十五万世帯達成は、まさに先生の「出世の本懐」であったと思えてならない。
 しかし、先生は、その生涯の願業の成就さえも、一つの通過点にすぎないかのように、瞬時も立ち止まらず、一心に未来を見つめておられた。
 この世から「悲惨」の二字をなくすことが、わが師の念願であった。
 「一閻浮提広宣流布」――すなわち全人類の「幸福」と「平和」が、仏の御命令であるからだ。
 逝去の前年(一九五七年=昭和三十二年)の十二月、先生は七十五万世帯達成を前に、次の戦いの目標として、「次は二百万世帯だ!」と言われた。
 そのご構想は、年が明けて、最後のお誕生日の前日には、さらに、大きく広がっていた。
 「大作、あと七年で、三百万世帯までやれるか?」
 私は即座にお答えした。
 「はい、成就いたします。ますます勇気がわきます!」
 先生は笑みを浮かべて、言われた。
 「一千万の人が信心する時代がきたら、すごいことになるぞ。楽しみだな……」
 また三月のある日、先生は、メキシコに行った夢を見たと、嬉しそうであった。そして、私に言われた。
 「大作、世界が相手だ。世界へ征くんだ」と。
 私は、師匠の遺言の通りに、第三代会長として世界広宣流布の扉を開き、一九六二年(昭和三十七年)の十一月には、三百万世帯を堂々と達成した。
 さらに、その瞬間から、新たな勝利と栄光の大陸をめざして立ち上がった。
 「さあ六百万世帯へ!」
 この偉大なる拡大の戦いも、四年後の昭和四十一年に、悠然と成し遂げた。
5  戦いは勝てば嬉しい。負ければみじめである。戦うからには、断じて勝たねばならない。
 一つの戦いの成就は、新たな闘争への出発である。
 戸田先生は折伏の師であり、大将軍であられた。ゆえに先生の弟子もまた、広宣流布の闘士として立たねばならない。
 私は、その決意で、ありとあらゆる三類の強敵の嵐に耐え、未曾有の創価の勝利の栄冠を勝ち取ってきた。
 日蓮大聖人が、三世十方の仏菩薩が賞賛してくださる。
 戸田先生が、にっこりと微笑んで、喜んでくださる。
 私は、それだけで幸福だ。
 ともあれ、広宣流布の戦野は広大無辺である。世界が我らを待っている。未来の人類が我らを待っている。
 さあ勇敢なる創価の同志よ、いざや進もう! 新たなスクラムを組みながら、無敵の獅子の布陣を整えながら、正義が栄える二十一世紀へ!

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