Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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原点の誇り・栃木 前進! 師の拓いた「この道」を

1999.3.13 随筆 新・人間革命1 (池田大作全集第129巻)

前後
4  わが栃木に、栄光の支部旗が翻ったのは、一九六一年(昭和三十六年)の寒き一月であった。あの宇都宮支部の結成式である。
 ところが、晴れの式典を前に、夜来の厳しい冷え込みで、会場前の広場が、ツルツルに凍結してしまったのである。
 急きょ、会場の準備にあたっていた男子部が、氷の除去作業に取り組んでくれた。氷を叩き割る人がいた。火でとかそうとする人もいた。
 悪戦苦闘の作業が終わった時には、夜が明けていた。
 その方々の光の真心は、一生、私の心から離れることはない。
 ――彼らの広布の戦いも、不信や無理解の氷壁を破るがごとき、真剣にして懸命なる行動であったにちがいない。
 友情の炎をもって、とかせぬ氷はない。
 大誠実の熱をもって、暖められぬ心の部屋もない。
 ともあれ、裏方の労苦を誇りとして、黙々と働く皆様の健康と栄光を、私は、合掌する思いで祈っている。
 私は、この誓いの完遂を決意している栃木の天地の新出発に、馳せ参じた。
 初めてのアジア訪問の十日前である。栃木の皆様方は、私のアジア広布の旅立ちに、大拍手をもって祝福してくださった。
 思えば、学会歌「世界広布の歌」も、原案は、栃木の足利市と群馬の太田市を活動の舞台にしていた、男子部の有志の作成である。実に、栃木にゆかりの深い名歌なのである。
5  真剣な多くの栃木の尊き同志の名前は、数多く、私の胸に残っている。いな、大聖人が御照覧のことと思う。
 ある時は、楽天家のごとく、歌を歌い!
 ある時は、芸術家のごとく、花の絵を描き、舞台に舞う!
 ある時は、殉教の決意で、広宣流布を開きゆく!
 誠実なる栃木の尊き同志の方々に、栄光あれ、長寿あれ、勝利あれと、心から祈りたい。

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