Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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神奈川の光る海 新世紀に輝け! 勝利と希望の港

1999.2.17 随筆 新・人間革命1 (池田大作全集第129巻)

前後
4  その日、二万の青年たちの心意気は、冷たい雨もものともせず、天を衝く勢いで、あの横浜の大スタジアムに、平和と文化の賛歌を、怒濤のごとく、嵐のごとく、響かせていた。
 一九八四年(同五十九年)の九月、あの″雨の神奈川青年平和音楽祭″である。
 しかし、次第に、雨は激しくなり、私は、参加者に風邪をひかせてはならないと、終了を早めるようにお願いした。
 最後に私は、青年たちを励まそうと語り始めたが、雨に濡れたマイクは、プツリと音が切れてしまった。その時――。
 「先生!」
 こう叫んで、一人の青年が、脱兎のごとく駆け寄り、大事に握り締めたマイクを、手渡してくれた。ありがたかった。そのマイクで、私は、無事に、終了宣言の話をすることができたのである。
 その青年は、偶然にも、練習の時に使ったワイヤレスマイクを、濡れないように、そっと鞄の中にしまっていてくれたようだ。「万一のことがあったら」と思いつつ……。
 その無名の一青年の魂を、私は、生涯忘れることはないだろう。
 「いざ鎌倉」という「まことの時」に立ってこそ、そして、そこで正義と勝利の旗を掲げてこそ、真の勇者である。
5   誉れある
    大神奈川に
      栄光の
    創価の同志の
      なんと晴れやか
 さあ、晴れ晴れと、二十一世紀という「創価の世紀」へ!
 世界の友が、神奈川の燦たる勝利を見つめ、待っている。

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