Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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雪と「無冠の友」 「仏の使い」「創価の宝」に感謝

1998.1.18 随筆 新・人間革命1 (池田大作全集第129巻)

前後
3  わが「聖教」が各家庭に届けられるまでには、多くの関係者の並々ならぬ努力があるのは当然だ。
 大雪が予測されると、本社では降版時間を繰り上げる。道路事情が悪くなり、輸送や配達にも時間がかかるからだ。
 原稿を書く記者も、校閲や整理などのメンバーも、当然、多忙となる。
 新聞を積んだトラックを運転してくださる方々のご苦労も、大変である。
 販売店の皆様の努力もまた、並大抵のことではあるまい。遅れがあれば、少しでも取り戻そうと、時には家族総出で仕分けをすることもあろう。
 刻々と迫る配達時間。危険な暗闇の道を、時間と戦いながら、慎重に、また、慎重に運転。多くの配達員さんへの励ましとねぎらいの声は、安全を守る灯台となっているにちがいない。
4  新聞の配送リレーのアンカーは、配達員さんだ。いわゆる「無冠の友」である。婦人部、壮年部、女子部、男子部、また年配者等々、多様な方々からなっている。
 ある記者が語っていた。
 「原稿を書き、徹夜をし、苦しいと感じることもある。
 しかし、夜明けの無冠の友の姿を思う時、勇気がわく。原稿を書くことよりも、更に更に大変であるにちがいない」
 「記者だからといばるな。無冠の友のことを思え」とは、無言の叱咤である。
5  大聖人は、雪の深かった建治二年(一二七六年)、光日房からの便りを喜ばれ、こう仰せになった。
 「御音信ありがたく候、しらず釈迦仏の御使か過去の父母の御使かと申すばかりなく候」(御書九二五ページ)
 「広宣流布の便り」を配達してくださる尊き使者を、御本仏もまた、最大に称賛してくださっていることは間違いない。
 今日も、吹雪の北の大地で、南の離島で、「無冠の友」が、黙々と広布を支えてくださっている。
 その人こそ、真実の仏の使いである。その人こそ、創価の宝である。
 その道は、人間革命の道。その道は、三世に薫る福徳を積みゆく修行の道である。
 その頭上には、必ずや、いついつも諸天の祝福の虹が、晴れ晴れとかかってゆくにちがいない。

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