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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会(8) 歴史を創れ わが人生の金字塔を築け!

2004.8.2 スピーチ(2004.1〜)(池田大作全集第96巻)

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7  虚栄を捨て去れ
 絢爛たるルネサンスが花開いたイタリア。ヨーロッパ最古の学府ボローニャ大学で、私は万能の巨人レオナルド・ダ・ヴインチと人類の議会・国連をめぐって講演した。(一九九四年六月。本全集第2巻収録)
 ダ・ヴインチの手記にこんな言葉があった。
 「善いことの記憶も、忘恩のもとでは、脆い」(『レオナルド・ダ・ヴインチの手記』上、杉浦明平訳、岩波文庫)
 イギリスの詩人ミルトンにも、「忘恩」は「最大の罪」と述べた文があった。(『イングランド国民のための第一弁護論および第二弁護論』新井明・野呂有子訳、聖学院大学出版会)
 「恩を報ずる」のが、人間の道であり、仏法者の生き方である。
 古代ギリシャの哲学者アリストテレスは語っている。
 「智慧あるひとが最も幸福なひとである」(『ニコマス倫理学』、『アリストテレス全集』13、加藤信朗訳、岩波書店)
 彼は喝破した。
 「虚栄のひとは愚鈍であって、自分を知らないひと」(同前)
 二千年以上も前の言葉だが、現代にも、そういう人間がいる。見栄っ張りの人間は、自分のことをよく知らない。しかし、内実がともなわないことは、周りが皆、知っているものだ。
 幹部の皆さんが話をする場合も、「自分をよく見せよう」とか「うまく話をしよう」などと思ってはいけない。思う必要もない。大事なのは、「うまく話す」ことではなく、仏法の指導をすることである。
 快活に、誠実に、ありのままの自分でいい。真実を語る。体験を語る。御書を語る。確信を語る。そこに人間的魅力が光っていく。
 「もつと、もつと話を聞きたい」と言われるような名指導を、どうかよろしくお願いしたい。
8  理想に生きる人生こそ幸福
 真実の言葉は、時代を変える。私の胸にはフランスの詩人ユゴーの勇姿が浮かぶ。
 剛毅なるユゴー。民衆愛のユゴー。彼はイタリアの革命家マッツィーニに一文を送り、統一前夜のイタリアの民衆に呼びかけた。
 「兄弟よ」「諸君の高遠偉大なる理想を想起するがいい。理想に忠実なれ。其処に自由があり、其処に幸福がある」(『追放』、『ユーゴー全集』9、神津道一訳、ユーゴー全集刊行会)
 いい言葉である。皆さんも、よき同志のつながりを大切にしてほしい。苦難に心がくじけそうな友がいれば、力強く励ましてもらいたい。
 理想を思い出せ! 広宣流布すると言ったではないか! 誓ったではないか! 叫んだではないか!――と。
 理想に向けて実践するなかにこそ、本当の自由があり、幸福がある。
 ユゴーは断言する。
 「物質上の成功は精神上の幸福では無い」(同前)
 たとえ名声やお金があっても、不幸を感じている人が、いかに多いか。
 真の幸福は、強き心にある。使命を果たしぬく大闘争のなかにある。
 戸田先生は厳然と語っておられた。
 「広宣流布の功績は長く、人生は短い。
 短いみずからの運命にあって、永遠に残りゆく壮大な歴史を、因果の理法という歴史を、勇み喜んで、戦いつづっていけるような自分自身であれ!」
 「数知れぬ、悪意の波、また中傷の波があれども、断じて屈するな!」
 使命ある皆さまは、広宣流布の黄金の歴史に、名を刻む一人一人であっていただきたい。戦いきった功徳の宝冠の輝きが、子孫末代までも包みゆくことは、絶対に間違いない。
9  フランスの女性思想家シモーヌ・ヴェイュは、宗教という宝を、青年に、また民衆に贈るべきだと訴えた(「根をもつこと」山崎庸一郎訳、『シモーヌ・ヴェーユ著作集』5所収、春秋社。参照)
 私たちは、「人間のための宗教」である日蓮大聖人の仏法の普遍性を証明しながら、いよいよ本格的に、平和・文化・教育の運動を世界に広げてまいりたい。
 皆さんは、一人一人が「広宣流布の大将軍」である。平和のため、全人類の幸福のための闘争へ、大軍勢を率いて、この一生を終えていくのだ。
 「勝ち戦、万歳! 創価学会、万歳!」と叫びながら、尊き一生を勝ち飾っていくのである。
 日蓮大聖人は「いかにも今度・信心をいたして法華経の行者にてとをり、日蓮が一門となりとをし給うべし、日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか」と仰せである。
 大聖人と「同意」で、「われ、地涌の菩薩なり」との大確信を胸に、広宣流布の人生を生きて生きぬいていただきたい。
 どうか、ど冗気で!
 偉大なる広宣流布の指揮を、よろしくお願いします!
 (長野研修道場)

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