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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会(2) 民衆のために闘う「本物の一人」を育てよ

2004.7.27 スピーチ(2004.1〜)(池田大作全集第96巻)

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7  青年の力とは、何か。それは、権威でもない。肩書でもない。格好でもない。
 戸田先生は語られた。
 「青年は、実力である。真剣勝負になって、自分を鍛えることだ。死に物狂いになって、勝ち抜く力をつくりあげることだ」
 ゆえに私は戦った。一切をなげうって、朝から晩まで、師を守りぬいた。夜中、一人、しんしんと祈った。
 師弟の心は崇高であった。その青春の歴史は、言葉ではとうてい、言い尽くすことはできない。
 青年は、格好主義など、かなぐり捨てることだ。「人にやらせよう」とする心は、「信心利用」である。自分がまず模範の行動を示すのだ。
 今、激戦を勝ち越えて、実力光る青年の新たな陣列が生まれつつある。それが私はうれしい。あらゆる広布の戦いで、悔いなき自分自身の勝利の歴史をつくってもらいたい。
 先生は、眼光鋭く、青年に語られた。
 「投獄されようが、追放されようが、そこで戦っていける人間が一人いれば、広宣流布は進む。その本物の一人を育てるのだ」
 その「一人」になろう、と私は決めた。その誓いを貫いた。
 「本物の一人」をつくる――ここに今、学会の焦点がある。そこに私は全精魂を打ち込んでいる。
 「後生畏るべし」。この中国の名言を通して戸田先生は言われた。
 「弟子は偉くなっていかねばならぬ。師匠が偉いと言われることは、後生すなわち弟子が偉くなったことが師匠が偉くなったことに通ずるのである」
 つねづね、青年部に語られた言葉である。
 師弟は「不二」である。牧口先生の偉大さは、弟子である戸田先生が証明された。そして、私は、戸田先生の偉大さを、全世界に宣揚してきた。
 自分自身の力を開花させるには、どうしたらいいのか。
 戸田先生は、自身の小説『人間革命』で、主人公の″巌さん″に、こう語らせている。
 「死物狂いで頑張っていると、次々に、自分になかった力が出てくる。いや、持っているのに出さなかった力が湧いてくるんだな」
 本当に、そのとおりである。
 「自分には無理だ」などと決めつけては絶対にいけない。生命には宇宙大の力がある。それを引き出すのが妙法である。「必ずできる!」と固く心に決めるのだ。「一心不乱の祈りと行動」が、限界の壁をつき破るのである。
 ある時、戸田先生は、女子部の友に、こう語られた。
 「もっと御書をよく拝するのだ。何でも御書に、ちゃんと書かれている」
 御書を読まないのは、これほどもったいないことはない。
 立ちはだかる人生と社会の難問。それを解決するカギは、御書の中にあるからだ。
 御書には、海のごとき慈悲がある。限りない智慧があり、確信があり、戦う心が燃えている。宇
 宙と生命を貫く根本の法則が、御書に明快に示されている。
8  一つの報告もゆるがせにするな
 また別の時、先生は静かな声で、こうおっしゃられた。
 「報告が足りない。いろいろのことがあるではないか。それを、なぜ言わない」
 一つの報告が、一人の人生を救うこともある。逆に、一つの報告が遅れたために、多くの人が迷惑する場合もある。最高幹部の皆さんは心していただきたい。
 私も、大切な同志からの報告、また世界の識者からの連絡等に、毎日、真剣に目を通している。一つも、ゆるがせにすることなく、電光石火で、手を打っている。万年の勝利のために。
 「どんな戦いでも、団結の強いほうが勝つ」との先生の言葉も、忘れることができない。
 戸田先生は全同志に呼びかけた。
 「凡夫にほめられるのではなくて、仏さまにほめられる境涯になろうではありませんか!」
 この気概で、断固として、広宣流布の新しい舞台を開いてまいりたい。
 (長野研修道場)

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