Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会(5) わが人生の主人公 それは私自身

2003.8.5 スピーチ(2003.7〜)(池田大作全集第95巻)

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7  後継の人材を育てよ
 ″中国革命の父″孫文先生――。夫人の宋慶齢そうけいれい女史もまた、革命の闘士であった。
 「次の世代の教育は、われわれ全人民の責任です」(『宋慶齢選集』仁木ふみ子訳、ドスメ出版)。宋女史は訴えた。
 「われわれの次の世代を偉大な事業の後継者にするために(中略)われわれがかれらに残すは、物質的財産のみでなく、もっとも大切なのは、われわれの伝統的な革命精神です」(同前)
 わが家、わが地域で、広宣流布の後継者を、どう育てるか。これほど尊く困難な戦いはないであろう。大事なのは、宋女史が言われたように、育てる側の「責任感」である。
 責任感は祈りとなる。行動となる。それがさらに責任感を深めていく。
 人材が集まるように! 大きく育っていくように!――と、懸命に祈ることだ。そこから一切は開けていく。
 一方、青年に対して、宋女史は、呼びかけた。
 「あなた方は、人民の中に学びに行かなければなりません」
 「あなた方は人民とともに前進しなければなりません」(同前)
 それは、なぜか。青年時代は「自己の本質」――つまり″自分とは何か″″どう生きるべきか″を探求する時代と言えよう。その答えは、人民のなかにある、人民と歩調を合わせて進むなかにあると教えているのである。
 そして宋さんは、アジアの女性に呼びかけた。
 「われわれの眼前にある厳然たる事実は、人民が究極的には勝利するということです」
 「勇気を出しましょう! いっそう警戒し、いっそう努力してたたかいましょう!」(同前)
8  無事故で、会合は時間厳守
 時代は「乱世」である。凶悪な事件も増えている。私は皆さんに、断じて無事故であっていただきたい。幸福になっていただきたい。それが私の心からの祈りである。
 これまでも折あるごとに申し上げてきたが、会合の終了時間は厳守していただきたい。会合終了後も、打ち合わせなどで遅くなってはいけない。
 とくに女子部は十分すぎるほど注意すべきである。夜は、一人で歩かない。必ず二人、三人連れだって帰宅する。万が一、遅くなる時は必ず家に一報する。しっかりと幹部の人が気を配って、無事故を徹底していただきたい。
 そういう細かいところまで配慮ができるのが信心のリーダーである。
9  親に笑顔を
 大聖人は、青年門下の南条時光に対して、親孝行の大切さを示しておられる。
 すなわち賢人とされた人々が説いていた「四徳」を、次のように紹介されているのである。
 「第一に父母に孝行であれということは、たとえ親がものの道理をわきまえていなくても、また、ひどいことを言うことがあっても、少しも腹を立てたり、気分を悪くした顔を見せることもなく、親の言うことに一分も逆らわないことです」(御書1527㌻、通解)
 親御さんから、口うるさく言われても、ともかく、まず、「はい」と返事をする。話を聞く。それだけでも、親は安心するものだ。子どものことを心配していない親はいないのだから。
 もちろん、現実には、さまざまな場合があろう。大事なことは、争いがないように、聡明に生きることだ。
 さらに大聖人は、こう記しておられる。
 「親に良いものを与えようと思いながら、何もできない時には、一日に二、三度は、笑顔を見せて、親に向かってあげなさい、ということです」(同㌻、通解)
 親に贈るものが何もなければ、せめて、一日に二、三度、笑顔を投げかけてあげなさい――心に染みいる指針である。
 「お父さん、近ごろ体は大丈夫?」「お母さん、いつもご苦労さま!」――こうニコッと笑って語りかける。それだけでも親は涙が出るほどうれしいものだ。
 根本は、相手を思う心である。それが慈悲である。その慈悲から、無限の知恵が出る。希望が生まれる。
 一家の問題だけではない。地域の友好も、大きくは、国と国との関係も、相手を思う心が根底にあってこそ、本当の信頼が結ばれる。
 この仏法の根幹である″慈悲の精神″を、わが地域に、社会に、そして世界に、大きく広げているのが、私たちの広宣流布の運動なのである。
 (長野研修道場)

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