Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

第二十三回本部幹部会、第三回中部総会、… 青年よ「希望王」「友情王」「勝利王」と輝け

2002.12.5 スピーチ(2002.8〜)(池田大作全集第94巻)

前後
20  正義の原点を忘れるな
 最後に、人生勝利の道標に、古今の賢者の言葉を贈りたい。
 古代ローマの政治家キケロいわく。
 「不法は常に避けなければならない。大抵のひとは、しかし、号令の権力、栄誉、名声への欲に襲われると、思わず正義を忘れてしまう」(『義務について』泉井久之助訳、岩波出版)
 正義を忘れる。創価学会という原点を忘れる――人生、これだけはあってはならない。これまでも、学会のおかげで社会的に偉くなりながら、私利私欲におばれて信心を忘れ、最後は退転し、反逆していった人間がいた。そういう恩知らずの卑劣な人間とは、戦わなくてはならない。
 「嫉みの人とは何か? 忘恩の者だ。彼は自分を照し、温める光りを憎む」(「笑ふ人」宮原晃一郎訳、『ユゴー全集』4所収、ユーゴー全集刊行会)
 これは、大文豪ユゴーの鋭い洞察である。
 嫉妬は恐ろしい。古来、どれほど多くの正義の人が陥れられてきたか。全部、嫉妬のゆえである。相手が偉大だから嫉妬する――本当に情けない人間たちである。
 「妬みはまた最もいやらしい感情であり、最も愚劣な感情である」(『ベーコン随筆集』渡辺義雄、岩波文庫)と喝破したのは、イギリスの哲学者フランシス・ベーコンであった。
 次は、南アフリカのネルソン・マンデラ前大統領。先日も連絡をいただいたばかりである。
 一万日の獄中闘争に勝った秘訣を、こう述べておられる。
 「仲間とともにいれば、決心は強化される。わたしたちはたがいに支え合い、たがいに力を与え合った」(『自由への長い道』下、東江一紀訳、日本放送出版会)
 わが学会のうるわしき世界も同じである。おたがいに支えあい、力を与えあっている。だから強い。
 一人だけの世界は、一見、気ままで、いいように思えるかもしれないが、結局、わがままとなり、悪縁に紛動されて、滅びの道に入ってしまうものだ。だから、同志と一緒に進みましょう!
 「幸福の笑み、同苦の涙は、動物の世界にはない。それらは、人間の特権なのである」(Heineich Pestalozzi, ''THE EDUCATION OF MAN,'' translated from German to English by Heinz and Ruth Norden, Philosophical Libary, Inc., New York, 1951)と高らかに宣言したのは、大教育者ペスタロッチである。
 「強い人」とは、どういう人か。フランスの歴史家ミシュレは言う。
 「強者とは人の心を強くしてくれる者たちのことです」(『学生よ』大野一道訳、藤原書店)
 友の心を強くする。人の心を偉大にする――その人が偉大な人間なのである。
 結びに、イギリスのチャーチル首相。第二次世界大戦で、フアシズムとの戦いの最中の言葉である。
 「戦いはいかに激烈であろうとも、勝利は必ずわれらの頭上に輝くだろう」(加瀬英明編『チャーチル名言集』講談社)
 こう確信して戦うのだ!――これがチャーチルの叫びであった。
21  どうか来年も、楽しく、悠然と「勝利の一年」を送っていただきたい。そのことを、おたがいに誓いあい、また重ねて一年間の皆さまのご苦労に最大の感謝を捧げて、私のスピーチを終わりたい。
 この一年、本当にありがとう!(拍手)
 帰られましたら、地域の皆さまに、くれぐれもよろしく、お伝えください。良いお正月をお迎えください!
 (東京牧口記念会館)

1
20