Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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SGI特別講習会 全人類の生命よ輝け!

2002.5.4 スピーチ(2001.8〜)(池田大作全集第93巻)

前後
9  民衆を不幸にするものとは、断じて戦わねばならない。それがリーダーの使命である。
 インドの初代首相ネルーの指摘は鋭い。
 「権力というものは、人びとを堕落させることにかけては、たぐいまれな力をもっているものだ」(『父が子に語る世界歴史』4、大山聰訳、みすず書房)
 ジェファソンは、「腐敗と虐政とへの警戒は、事前にやらなければいけない」(「ヴァジニア覚書」松本重治・日高明三訳、『世界の名著』33所収、中央公論社)と警告する。
 社会福祉に尽くした、アメリカのヘレン・ケラー女史は断言する。
 「私は、人が悪と暴君に対して戦うのは正しいと思います」(アン・サリバン『ヘレン・ケラーはどう教育されたか』槇恭子訳、明治図書出版)
 イタリア独立運動の思想家マッツィーニは厳しく言い放つ。
 「自分だけわきに離れて純潔を保つことができたとしても、堕落を一歩かなたにみて戦おうとしないなら、諸君はなお義務に背いている」(力富阡蔵『マッツィーニの生涯と思想』黎明書房)
 悪を目にしながら、戦わないで、放っておくのは、卑怯である。それでは、善の世界を守ることはできない。牧口初代会長が「悪の排斥と善の包容とは同一の両面」(『牧口常三郎全集』9、第三文明社)と喝破しているとおりである。
 御聖訓には、こう仰せである。
 「法華経の敵を見て、世をはばかり、世を恐れて黙っていたら、釈尊の敵となってしまう。どんな智人・善人でも必ず無間地獄に堕ちる」(御書1412㌻、通解)
 悪に対して沈黙するならば、悪と同じになってしまい、結局は、悪とともに地獄に堕ちてしまうのである。
 だからこそ、「悪を責めよ」「悪と戦え」と仰せなのである。
10  心一つに祈る、それが異体同心
 さらに、御書を拝したい。
 「総じて日蓮の弟子檀那等が、『自分と他人』『あちらとこちら』と隔てる心なく、水と魚のような一体の思いになって、異体同心で南無妙法蓮華経と唱えたてまつるところを、生死一大事の血脈と言うのである。しかも今、日蓮が弘めていることの肝要は、これなのである。もし、そうであるならば(弟子檀那等がこれを実行するならば)、広宣流布の大願も実現するであろう」(御書1337㌻、通解)
 大事なのは「心を一つにして祈る」ことである。それが「異体同心」ということだ。
 妙法は、一切を「勝利」の方向へ向けていく力である。生きること自体が楽しい、すべてが喜びである――こういう大境涯に必ずなっていく。
 私は、皆さんに、健康で、裕福で、幸福な人生を送っていただきたい。
 そして、世界百八十一カ国・地域の偉大なる同志の皆さま方とともに、この一生を朗らかに生きぬいてまいりたい。
 すばらしき歴史を! すばらしき人生を! また、いつか、お会いしましょう!
 きょうは、本当にご苦労さま!
 (信濃文化センター)

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