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日蓮大聖人・池田大作

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第十二回本部幹部会、第二回東京総会、第… わが生命に「幸福の大宮殿」を

2001.12.13 スピーチ(2001.8〜)(池田大作全集第93巻)

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12  「御書」発刊五十周年へ「現代語訳」進む
 明年は、創価学会による『御書全集』の発刊から五十周年。御書には、新世紀の世界が求めてやまない「希望の哲学」「平和の哲学」「生命尊厳の哲学」の光源がある。御書を根本として、未曾有の「生命覚醒の光」を広げていく――なんと壮大なる「新世紀のルネサンス」であろうか。
 現在、男女青年部の教学のリーダーによって、御書の現代語訳が進められている。
 「大白蓮華」では、女子部教学室が現代語訳した「御書とともに」の連載が四十回を超え、来年、本として発刊される予定とうかがった。(=二〇〇二年に第一巻、〇四年に第二巻が発刊されている)
 地道にして真剣な研鑽の努力を、私は心から讃えたい。
 「女子部は教学で立て」とは、戸田先生が示された、永遠の指針である。
 その意味からも、女子部が今、教学運動を一生懸命に進めていることは、本当にすばらしい。関係者の皆さまに、「本当にご苦労さま」と申し上げたい。(拍手)
 女子部といえば、日本全国で、広布の同志を、さわやかに迎えてくださる、花の白蓮グループの皆さま。いつも本当にありがとう! また、日ごろから、私たちの健康を守ってくださる、慈愛の白樺会・白樺グループ(看護。医療に携わる友)の方々にも、心から感謝申し上げたい。(拍手)
13  女子部が現代語訳した「経王御前御書」の一節に、こうある。
 「今の時代は、濁世といって乱れた世の中です。そのうえ、このように世の中が混乱しているので、人々は皆、今生では戦乱の苦難に巻き込まれて、修羅道という、人間らしい心を失って争いを好む状態に耐ず、死んだ後には、悪道に堕ちることは間違いありません。しかし、法華経を信じる人々は、必ず仏に成れると説かれています」「どんなに(題目を)唱えない相手だと思っても、妙法をそしる人には、いよいよ強く語っていきなさい」(御書1123㌻)
 甚深の御文が、わかりやすく、正確に、現代語になされていくことは、どんなに尊いことか。
 大聖人の御心を、さらに広く深く伝えゆく、広宣流布の重要な作業である。必ずや大聖人も、おほめくださると、私は信ずる。
 御書の現代語訳は、女子部から始まった。画期的なことである。これまで男子部も、また関西の教学陣も、立派に研鑽を重ねてきた。いちだんと力強く、仏法の大哲学運動を展開していただきたい。
 私も、「大白蓮華」の新年号から「御書の世界――人間主義の宗教を語る」というタイトルで、新連載をスタートする。(=二〇〇四年四月号まで連載)
14  健康で、幸福で、長寿の人生を
 終わりに、哲人の声に耳をかたむけたい。
 「人間としての品位」を失わないためには、何が大事か。その一つとして、カントは言った。
 「汝らの権利を他人の蹂躙に委ねるな」(『道徳哲学』白井成允・小倉貞秀訳、岩波文庫)
 決して卑屈になるな。それは、人間の「自分自身に対する義務」だというのである。
 そして、アメリカのソローは、奴隷解放に殉じた、精神の同志への連帯を語った。
 「同じ心の人間だけが、全権公使としてぼくたちの宮廷に参内できるのだ」(「ジョン・ブラウン大尉を弁護して」木村晴子訳、『H・D・ソロー』所収、研究社出版)
 私どもで言えば、広宣流布を願う「同じ心」の人間だけが、民衆の官殿に集い合える。人間主義の同志として、世界の知性と自在に交流しながら、平等な人間の官殿を広げていくことができるのである。
 尊き同志の皆さまに、「一年間、本当にご苦労さまです」と重ねて感謝申し上げたい。
 最高に楽しいお正月をお迎えください。一人ももれなく、健康で、幸福で、長寿であっていただきたい。これこそ、創価学会の指導者として、仏法者としての悲願である。
 また、絶対に無事故であっていただきたい。無事故が「幸福の人生」の実証である。絶対に、火災や交通事故などを起こさないよう、細心の注意をお願いしたい。
 来年もまた、大聖人とともに、創価学会とともに、広宣流布へ、これ以上ない「無上の人生」へ向かって、断固として戦い進みましょう! お帰りになられましたら、わが同志の皆さまに、くれぐれも、よろしくお伝えください。この一年、本当にありがとう!
 (東京牧口記念会館)

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