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日蓮大聖人・池田大作

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第八回本部幹部会 学会は「思想界の王者」

2001.8.1 スピーチ(2000.11〜)(池田大作全集第92巻)

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14  永遠の「人材の大城」を万代に
 わが創価大学ならびに東西の創価学園の卒業生が、世界に雄飛し、また社会のあらゆる分野に躍り出て、日覚ましい活躍を開始している。
 教育界では、創大・学園出身の教育者は、すでに三千人を超えた。四月には、創大から第一号の中学校の校長が誕生している。さらに、アメリカ、ケニア、マレーシア、中国、香港、マカオ、韓国、キルギス、メキシコなど、海外の大学の教員として教鞭をとるメンバーも年々、ふえている。
 創価大学、また皆さまの尽力で開学したアメリカ創価大学でも、創大育ちの教授の方々は、だれよりも学問を磨き、学生を大切にしながら、決然と立ち上がって頑張っていただきたい。
 経済界でも、創価同窓の健闘と連帯が光っている。
 先月(七月)の学園「栄光の日」のさいも、学園出身で、会社の社長など経営者の有志の方々が、母校のためにと、後輩たちに、さまざまな配慮をしてくれた。その真心が、私は、うれしかった。
 また先日、上場した一流企業でも創大一期生が要職を担っている。銀行の支店長も十人を超えた。
 いよいよ創価教育の同窓生の時代に入ったのである。また同窓生の多くが、わが子を学園に、創大にと進学させてくださっている。美しい母校愛である。
 かつて牧口先生は、痛烈に教育改革を論じ、そして叫ばれた。
 「百年の大計を立てるべき教育事業を、人気取りに汲々としている政治家は、せいぜい次の総選挙までという近視眼鏡を掛けて、顧みようともしない」
 私たちは、遠大な未来を見つめ、壮大なる世界の視野に立って人間教育を推進してまいりたい。(拍手)
15  先日、アメリカの「ニューヨーク・タイムズ」が、アメリカ創価大学オレンジ郡キャンパスを紹介する記事を掲載した。(七月二十五日付)
 (一面と十三面で紹介。同紙は全米最大級の発行部数を誇り、知識層を中心に愛読される日刊紙。世界の主要都市にも配送されている)
 アメリカの一流紙が、教育に対して、またアメリカ創価大学に対して真摯に注目しているのである。同紙は、「今後は、この地(オレンジ郡)において、世界平和のための人道主義、平等主義の価値観が育成される」と大きな期待を寄せている。
 創価教育を開かれた牧口先生、戸田先生も、どれほどお喜びのことであろうか。
 私は、わが身を犠牲にして、後輩を守りながら、恩師の偉大さを世界に宣揚してきた。師匠との誓いを、また一つ果たすことができ、こんなうれしいことはない。
 世界平和の指導者を育てゆく「人材の大城」である創価大学、創価学園、そしてアメリカ創価大学を、万代にわたって守り、栄えさせてまいりたい。
16  最後に、ヨーロッパの英知の言葉を贈りたい。
 旧チェコスロヴァキアの大思想家・政治家であるマサリク。彼が影響を受けた、祖国の革命の闘士ハヴリーチェクは、こう語っている。
 「一つの虚偽は数千の虚偽を生み、一つの専横は数千の権利を破壊する」(石川達夫『マサリクとチェコの精神』成文社)
 重要な言葉である。「専横」とは、まさに横暴な権力者の振る舞いである。
 ユゴーはつづった。
 「侮辱は余をして益々、余の確信と、意志を強めるばかりなのである」(「追放」、前掲『コーゴー全集』9所収)
 そして欧州統合の父クーデンホーフ=カレルギー伯。私とも、対談集を発刊している。(『文明・西と東』。本全集第102巻収録)
 彼は、記している。
 「支配者にかわって指導者が現われねばならない」(『実践的理想主義』鹿島守之助訳、鹿島研究所出版会。以下、引用は同じ)
 民主主義に必要なのは、支配者ではない。民衆の指導者である。
 続けてクーデンホーフ=カレルギー伯は「高貴な名前のかわりに高貴な精神がなければならない」と言う。
 今は反対である。名前ばかりが先行している。
 そして「富裕な懐中のかわりに豊かな心がなければならない。このことが、民主的と呼ばれる発展の精神である」と。
 「心こそ大切」である。豊かな心を育む哲学や精神性こそ、民主主義の発展の基盤なのである。
 きょうは暑いなか、また長時間、本当にご苦労さま!
 大切な大切な全同志の健康と幸福を心からお祈り申し上げ、私のスピーチを終わりたい。
 きょう、お会いできなかった方々に、どうか、くれぐれもよろしくお伝えください。ありがとう!
 (東京戸田記念講堂)

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