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日蓮大聖人・池田大作

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第二総東京最高協議会 世界の文学を語る(3)――トルストイ『アンナ・カレーニナ』

2001.2.24 スピーチ(2000.11〜)(池田大作全集第92巻)

前後
14  トルストイは言う。
 「生活によって教え、それらの光が人々の前に輝くようにするような教えのみが必要なのだ」(『宗教論』上、中村白葉・中村融訳、前掲『トルストイ全集』14)
 「真の、真面目な生活とは、ただ、自覚された最高の法によって進むものだけである」(『日記・書簡』中村融訳、同全集18)
 最高の生命の法にのっとり、一人一人が、堅実に、まじめに生きぬき、戦いぬいてきたからこそ、今日の創価学会の世界的発展がある。
 海には、魚の道がある。空には、鳥の道がある。目には見えないが、人間が、人間らしく、人間として生きていくべき「心の道」がある。その道を、まっすぐに歩み、幸福へと到達するための信心である。
 広宣流布という絶対的幸福の軌道を永遠に外れることなく、家庭から地域へ、社会へ、世界へ、「正義の道」「勝利の道」「最高の人間の道」を、堂々と、悠々と、進んでまいりたい。
15  記念に、フランスとアルゼンチンの知性を紹介したい。
 フランスでは、博物学者ファーブル。彼は、中国の孔子の言葉を引いて、こう語った。
 「あなたの不幸がいかに大きくても、最大の不幸とは、絶望に屈することでしょう」「最大の苦悩も最大の喜びになり、最大の不幸も最高の至福になりうるのです。勇気をとりもどしなさい」(イヴ・ドゥランジュ『フアーブル伝』ベカエール直美訳、平凡社)
 大事なのは、「励ましの声」である。励ましてこそ、人は伸びる。「勇気の声」が、あきらめの壁を打ち破っていく。
 アルゼンチンは、ノーベル平和賞を受けた「人権の闘士」エスキベル博士。現在、私は、博士と対談集の準備を進めている。
 「理想が存在しないと嘆くのではなく、みずから理想を生みだすのです。自由を得ようと思ったら、その自由を抑圧する勢力と闘わねばなりません。後退とあきらめは悪であります。悪への抵抗なくして平和はありません」
 春は英語で「スプリング」。スプリングは「跳躍」「泉」という意味もある。どうか、湧きいずる泉のようにみずみずしく、力をためたバネが跳躍する勢いで、″新世紀の喜びの春″を迎えていただきたい。
 皆さま方のますますのご健康とご活躍を心から祈りたい。第二総東京の各区の偉大な同志に、どうか、くれぐれもよろしくお伝えください。
 (東京牧口記念会館)

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