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日蓮大聖人・池田大作

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第44回本部幹部会、第25回九州総会、… 創価の人間主義を世界が待望

2000.3.24 スピーチ(1999.10〜)(池田大作全集第91巻)

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14  ダ・ヴィンチ「太陽の下に隠るるものなし」
 イタリアと言えば、レオナルド・ダ・ヴィンチである。昨日(三月二十三日)、お見えになったフィリピンのラモス前大統領も、創大本部棟のダ・ヴィンチ像を見学していかれた。
 ダ・ヴィンチは言った。
 「太陽の下に隠るるものなし」(『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』上、杉浦明平訳、岩波文庫)
 すなわち「真実の太陽」は、必ずや正義を明らかにしていく。嘘や偽りなどが栄え続けることは絶対にありえない――これが、生涯、中傷や讒言と戦い続けたダ・ヴィンチの確信であった。
 ダ・ヴィンチは、「嘘」を「もぐら」に譬えて、こう言っている。
 「土龍もぐらはとても小さい眼をもち、常に地下に住まっている。暗闇にいるかぎり生きているが、光の当るところに出るとたちまち死んでしまう、嘘もこのとおり」(同前)
 嘘は、はかない。「真実の太陽」には絶対にかなわない。「太陽」の下で生きられない。そういう人間になってはならない。
 ダ・ヴィンチは「傲慢」を笑い飛ばす寓話を残している。
 あるところに、一本の杉の木が立っていた。杉の木は自分が一番美しいと傲り高ぶって、まわりの木々や草たちをバカにし、すべてを追いやっていった。その結果、強い風が吹くや、さえぎるものが何もなく、根こそぎにされて、地べたにたたきつけられた。(同前。参照)
 宗門も、供養を取るだけ取って、大功労者の学会を追いやった。ところが、今度は自分が破滅へと追いやられようとしている。
 さらにダ・ヴィンチは、「自分の生きる道」を踏み外す愚かさを、寓話を通して戒めている。
 ある小高い場所に、大きな石があった。美しい草木や色とりどりの花々に囲まれた、素晴らしい環境であった。しかし、その石は、下のほうの道に、自分と同じような石がたくさん集まっているのを見ると、そこに行きたくなった。
 「こんな所に草や木と一緒にいても始まらぬことだ、自分の姉妹達と共に暮らしたいものだ」(『ダ・ヴィンチ随想録』黒田正利訳、養徳社)
 そして、その石は、下の道まで自分から転がり落ちていった。
 しかし、しばらくすると、道を通る人間や荷車、馬などに、たえず踏まれ、け飛ばされるようになった。泥や動物の糞にまみれることもあった。
 「こんなはずではなかった!」
 その石は、元の場所に戻りたいと後悔した。しかし、どんなに悔やんでも、もはや、どうしようもなかった。
15  ともあれ、創価学会という仏意仏勅の幸福の組織から離れれば、どれほどわびしく惨めな人生となるか。退転者の人生を見れば明らかである。
 今、イタリアで、マレーシアで、さらに世界のあの地この地で、「人間革命」という二十一世紀のルネサンスが花開こうとしている。
 私どもは、これからも「太陽の仏法」とともに、「幸福の大道」を、朗らかに朗らかに進んでいきましょう!(拍手)
16  魯迅の信念「やるからには、すぐやろう!」
 最後に魯迅の言葉を紹介したい。
 (=名誉会長は中国国家文物局の認定により二〇〇〇年四月、北京魯迅博物館の名誉顧問に、さらに二〇〇二年四月には、上海魯迅記念館の名誉顧問に就任した)
 「やるからには、すぐやろう! 新しい路を切り拓くんだ!」(「傷逝」、『世界の文学 セレクション36』33〈高橋和巳訳〉所収、中央公論社)
 これが魯迅の信念であった。
 私どもも、同じ信念で前進しましょう! 創価の世紀へ向かって!
 (東京牧口記念会館)

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