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日蓮大聖人・池田大作

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関西代表者会議 「無上道の人生」を生き生きと

2000.2.24 スピーチ(1999.10〜)(池田大作全集第91巻)

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8  ケニアの建国――女性こそ「無名の勇者」
 昨年(一九九九年)の十二月十日、東アフリカの「ケニア作家協会」から、私は、協会として初めての「名誉会員証」と「名誉日本代表の証」を拝受した。
 (同作家協会は、池田会長の著作をテーマに年次研究会議も行った)
 その式典の折、駆けつけてこられた有名な女性作家のムトニ・リキマニ先生が、私にと、自著『ケニアの女の物語』(丹埜靖子訳、明石書店)を託してくださった。扉には、「池田大作博士へ 私たち婦人は、無名の勇者でした」と記されている。
 その中に、こういうエピソードが綴られていた。
 ――ケニア独立運動の戦いの中で、中心の指導者が弾圧され、逮捕された時のことである。釈放を求めて、民衆がナイロビの当局の前に集まった。その時、一人の女性リーダーが、弱腰の男性たちを、こう叱り飛ばした。
 「このドレスをあんたに貸すから、そのズボンを私に貸してよ!
 だいたいあんたがた男は臆病だよ。あんたがた、いったい何を待っているの。
 われわれにはもう指導者がいるんだ。彼をとり返そうじゃないか」(同前)
 われらの指導者を断じて守れ! われらの指導者とともに、断じて戦え! との訴えであった。集まった女性たちは、みな、彼女の叫びに、歓声をあげ、前進した。銃剣やライフルを突きつけられてもひるまず、命を懸けて、さらに前へ進み出たというのである。
 この史実を通しながら、ムトニ・リキマニ先生は誇り高く記しておられる。
 「ケニア独立のための苛酷な闘いが始まった時、私たちの女性同胞は、男と肩を並べて闘った。また独立後のケニアでも、国家建設という大きな仕事で、女たちは決定的な役割を果たして来た。そして今も、その役割を担い続けている」
 私は、この一書を、わが偉大なる関西婦人部の姿と重ね合わせながら、感動をもって拝見した。
9  今、いる場所で勝ってこそ「常勝」
 結びに、若き日より愛読してきたヘミングウェイの一節を贈りたい。
 「もしここで勝利を獲得するなら、われわれは、いたるところで勝利を得るだろう」(『誰がために鐘は鳴る』大久保康雄訳、『ヘミングウェイ全集』6所収、三笠書房)
 自分が、今、いる場所がいずこであっても、そこが、「本有常住」の場所であり、「人生の使命の場」であり、「仏国土」とすべき場所である。ゆえに、自分に与えられたその場で、断固として戦い、断固として勝っていくことである。
 それが、「常勝の道」である。なかんずく「関西の勝利」が「二十一世紀の勝利」を決定づける。
 関西の友の健闘を祈りたい。そして大切な、尊敬する皆さま方のご健康とご長寿、無事安穏と大福運を祈って、記念のスピーチとします。
 一緒に、元気で、偉大な人生を生きましょう! お会いできなかった同志の皆さま方に、どうか、くれぐれも、よろしくお伝えください。
 関西ありがとう! おおきに!
 (大阪・天王寺区内)

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