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日蓮大聖人・池田大作

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米国・デラウェア大学「名誉人文学博士号… 人類の結合には「文明間の対話」が必要

2000.1.15 スピーチ(1999.10〜)(池田大作全集第91巻)

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9  「若さ」こそ偉大な力
 さて、一九四四年の六月六日、初代会長・牧口先生は、日本の軍国主義と戦い、獄中でも烈々たる破折の対話を続けながら、最後の誕生日を迎えておられました。この日、北フランスのノルマンディー沖では、第二次世界大戦の勝敗を決定づけた決戦が行われました。
 ここにおられるカラハン教授(副学部長)は、卓越した歴史家であり、また軍事史研究の大家としても著名であられます。この「史上最大の作戦」が、なぜ成功したのか?
 教授は、ずばり指摘しておられる。それは「連合国のほうが、『すばやく学び、大きな変化にも対応できる集団』であったからである」と。
 まさに、その通りであります。歴史を学ばなければならない。
 その柔軟さのゆえんは何か。さまざまな論点が可能でしょうが、注目すべきは、連合軍が「青年の集団」であった事実であります。
 ある資料によれば、この海岸の砲台に着任していたナチスの兵隊の平均年齢は四十五歳。中には、五十六歳を超える兵士もいたといいます。しかも、古参兵などが幅をきかせ、官僚的となり無気力な組織に変わっていた、と。そのうえ、遠く離れた独裁者ヒトラーの命令によって動かされていた。
 一方、攻める連合国の軍隊の平均年齢は二十五歳。いかなる変化にも臆さない、勇敢なる「青年の集団」でありました。
 (兵士の年齢はパウル・カレル『彼らは来た――ノルマンディー上陸作戦』松谷健二訳。中央公論新社。参照)
 また、常にリーダーが最前線に立って、陣頭指揮を執っていました。そして、絶対に退くな! 必ず勝つ! という「断固たる執念」が燃えたぎっていた。
 若いということは、それだけで偉大である。力である。いかなる権力者もかなわない。青春であるということは、それだけで最高の「人生の帝王」なのです。
 学会も、青年が指揮を執って勝ってきました。したがって、これからの学会の焦点も青年である。青年に焦点を当てなければ未来はない。
 なかでも「希望の旭日」は二十代の諸君であります。諸君が私と心を合わせれば、二十一世紀も大勝利できる。どうか同世代の二十代の友を、がっちりと糾合し、結合していっていただきたい。
 青年ならば「勇気ある言論」をお願いしたい。戦えない意気地なしは、自分自身が敗北者になってしまう。男性は、もっと女性の強さを見習っていただきたい。(爆笑)
10  ″正義の人″として生きぬいて
 女性は幸福になっていただきたい。人生の目的は幸福です。わき目もふらず、「幸福の道」を、まっすぐに歩んでいただきたい。
 また青年ならば邪悪と戦い抜くべきである。悪を滅しなければ善は生じない。毒を抜かなければ毒に侵されてしまう。どんな薬も効かない。
 若き日に「正義に生きる」ことほど素晴らしい人生はない。どうか「正義の人」として生き抜いてもらいたい。人生を痛快に勝ち抜いていただきたい。
 後で振り返ったときに、「ああ、いい人生だった」「面白かった」「楽しかった」と言い切れる人生の建設のために、青春時代に土台をつくっていただきたい。
 諸君の成長と勝利と栄冠を、私は祈り、待っております!(拍手)
11  結びにローゼル学長はじめ諸先生方のますますのご健勝、そして「教育の世紀」を牽引(リード)されゆく貴大学の赫々たるご発展を心の底からお祈り申し上げ、御礼のスピーチとさせていただきます。
 サンキュー・ソー・マッチ!
 (東京牧口記念会館)

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