Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第38回本部幹部会、第10回東北総会 善の拡大で「我此土安穏」の楽土を

1999.10.7 スピーチ(1998.11〜)(池田大作全集第90巻)

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12  傲慢な「井の中の蛙」の日本を世界が軽蔑
 迫害の中、中浦ジュリアンは、きっと、心で叫んだにちがいない。
 「日本人よ! この目で『世界』を見てきた私を、あなた方は迫害し、葬り去ろうとしている。しかし日本人よ! 『井の中の蛙』の日本人よ! 日本でいくら、いばってみても、世界はあなたたちを相手にしないだろう!
 目を覚ませ! 私をいじめて喜んでいても、そんな島国根性は、いつか我が身を苦しめるだけであろう!」
 彼は、さかさ吊りにされたまま耐え抜いて、四日目に、立派に殉教した。弱い人間ならば、一時間で退転したかもしれない。
 もしも日本人が、この時、″世界の最先端を知っている″彼の見識に、謙虚に耳を傾け、そこから何かを学んでいたならば、日本の歴史は変わっていたかもしれないと言われている。
 この後、日本は長い間、「鎖国」に入ってしまう。
 少年使節の後、「東北」の地からは、伊達政宗が、ヨーロッパに支倉常長一行を送った。しかし、支倉も、日本に帰った後、その知識を生かすどころか、結果的に閉じこめられて死んでいった。
 これが日本である。日本の島国根性は、いつも目先の利害で世界に背を向ける。その結果、いつも民衆が悲劇に陥る。今も同じである。
 これを打ち壊さねばならない。「革命」しなければならない。
 今、世界の人々は、また歴史は、信念に殉じた中浦ジュリアンたちを称賛し、迫害した傲りの権力者を軽蔑し、断罪しているのである。歴史の審判は厳しい。
 (以上、中浦ジュリアンについては、松田毅一『天正遣欧使節』講談社、デ・サンデ『天正遣欧使節記』泉井久之助訳者代表、雄松堂書店、その他を参照した)
 いよいよ二十一世紀の開幕である。皆さま方の力で、二十世紀は全部、勝ちました。二十一世紀も勝ちましょう!(拍手)
 「悪知識を捨てて善友に親近せよ」とは、日蓮大聖人の御遺言である。
 創価学会は善友の集いである。信心を破壊する「悪知識」は、捨てなければならない。追放しなければならない。
 「法華経の行者は如説修行せば必ず一生の中に一人も残らず成仏す可し」と。
 広宣流布へ、御書の仰せの通りに行動する人は、皆、仏になれる。三世永遠に、何もかも「所願満足」の偉大なる大指導者になる。そう御約束である。頑張りましょう!(拍手)
13  皆さまが喜んでくだされば、私もうれしい。皆さまが悲しめば、私も悲しい。元気で生き抜いていただきたい。
 御本尊を持つ人は、決して行き詰まらない。妙法は、永遠の宇宙の法則だからである。それを持っているのだから、何があっても困らない! 絶対に負けない! この確信が信仰である。
 それなのに、すぐに悲観し、弱気になるのは、信仰ではない。そういう「弱い心」だから、苦しんでしまう。永遠の大法則であるゆえに、勝つに決まっている! 幸福になるに決まっている! 楽しい人生になるに決まっている! そう″決めて″胸を張って進んでいただきたい。
 妙法に「帰命」すれば、自分自身が大宇宙の仏の生命の中に入る。我が身が即、妙法の当体と輝き始める。この秘術を日蓮大聖人は教えてくださっているのである。
 ゆえに大事なのは「法」を中心に生きることである。「自分」を中心に生きれば、成仏とは反対の方向になる。
 どうか朗らかな人生を! 朗らかな出来事がなければ、自分でつくればよい。希望がなければ、自分で希望をつくればよい。
 心は自由自在だからである。いわんや、妙法という「自在の大法」を持っている皆さまである。
 皆さま方に一生懸命、お題目を送ります。それが私の役目と思っている。
 東北と海外の同志に、「遠いところ、ご苦労さま」と重ねて申し上げたい。
 長時間ありがとう!
 (東京牧口記念会館)

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