Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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全国総県長会議 誠実の指導者たれ

1998.10.23 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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18  チリのエイルウィン前大統領との対談集(『太平洋の旭日』河出書房新社)を出すにあたって、私は「はじめに」を、こう書いた。
 「私は強大なる権力と戦った人を尊敬する。
 その代表的人物の一人である、青年革命児エイルウィン先生の人生行路を尊敬する。
 平凡な、そして実直な、波風を立てない人生を生きる人も多い。それはそれで立派な人生といえるかもしれない。
 しかし、より良き社会を、より良き未来を、より良き進路を創るため、生命を賭しての正義の戦いをしていく人を、私は深く尊敬し理解する。
 決して近視眼で、その人を観たくはない。また、遠視眼で観てもならない。
 常に事実に即して正視眼で、その人物を、そして、その軌跡を深く掘り下げて観ていくことを、心がけてきたつもりである。
 過去の歴史において、偉大な善人が正当な評価を得られなかったことが多々あったであろう。
 小人物が誇大な策略の宣伝を使って善人になったり、大人物の虚像をつくり上げる場合も多々ある。
 それに対し正義の人が、高貴な善の人が、誠実な指導者たちが、陰謀と捏造と策略によって牢に入れられ、惨殺され、無念な死を遂げることもある。
 そして、また、そのような人たちが社会において大悪の烙印を押され、つくられた陰謀の歴史に、そのまま真実のごとく残され、つづられてきたことも多々ある」
 「よく私の恩師は語っていた。
 『人間の妬みほど、恐ろしいものはない。
 人間の魔性ほど、怖いものはない。
 ゆえに、汝自身に力をつけよ。
 汝自身に悔いなき信念をもて』と。
19  また、ある哲学者の言葉を、忘れることができない。
 『人間が人間を裁く。しかし、人間は科学ではない。いかようにでも、悪の陰謀の連帯があれば、人を陥れることは簡単である。ゆえに、正義の連帯を創る努力を、絶対にしなければならない』と。
 そしてチリ共和国のエイルウィン先生は、言われた。
 『嘘は暴力に至る控室です。″真実が君臨する″ことが民主社会の基本なのです』」
20  誠実を尽くせば天をも動かす
 最後に東洋の箴言を二つ贈りたい。
 「至誠たれば感天たり」
 ――誠実のかぎりを尽くせば、天をも動かすことができる――。
 大事なのは「誠実」である。「誠実」にまさる力はない。要領は一時は良いようでも、心が堕落し、最後は自滅する。誠実は一時は損のように見えて、時とともに信頼を得、福徳をつけて、最後は勝利する。
 信仰者とは最高に「誠実」な人間の異名である。どうか「誠実の指導者」になっていただきたい。
 私の宝も、また私の武器も、「誠実」――この二文字である。
 中国の孟子は言った。
 「自ら反みてなおくんば、千万人と雖も吾往かん」と。
 ――自分を見つめ、自分の行いが確かに正しいという信念をもったならば、たとえ相手が千万人であっても、私は立ち向かおう!――と。
 これからも世界的な指導者や文化人、またSGI(創価学会インタナショナル)の尊き同志が続々と来訪し、わが「創価の城」は、千客万来のにぎやかな黄金の秋を迎えます。
 晴れ晴れと、最高に楽しく有意義な11・18「創立記念日」を飾りましょう!
 どうか、各方面、各県の大切な同志に、くれぐれも、よろしくお伝えください。
 戦いましょう!
 (創価文化会館)

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