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日蓮大聖人・池田大作

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リオデジャネイロ州立大学「名誉博士号」… 諸君が勝ち取れ!正義の凱歌を

1998.4.29 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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9  波乱と激戦こそ青年の幸福
 このほど、中国の文豪・金庸先生と私との対談集『旭日の世紀を求めて』が発刊された(一九九八年五月。潮出版社)。その中で、金庸先生は、トインビー博士の「挑戦」と「応戦」の歴史観への共鳴を語っておられる。
 それは、「世界の各文明が存在し、さらに繁栄と発展を持続できるゆえんは、重大なる『挑戦』を受けながらも、それに見事に『応戦』できる能力を備えていることによる」という法則である。
 一つの文明が、歴史に″勝ち残れるか、いなか″。それは短兵急に見てはならない。長い眼で見ていかなくてはならない。
 「人類の幸福」と「世界の平和」を目指しゆく創価学会も、二十一世紀へ生き抜き、勝ち抜いていくために、後継の青年部が、波乱と激戦のなかで、逆境の中で、今こそ学び、鍛え、賢く強くなっていく以外にない。その意味で、「激戦」こそが幸せなのである。
 本日は、中国の若き芸術の英雄・李自健りじけん画伯と、詩人としても著名な丹慧たんけい夫人が、出席してくださっている。心から、御礼申し上げたい。(拍手)
 日本軍による南京大虐殺の歴史を描かれた画伯の作品を拝見した時、私は体が震えるほど感動した。涙が出る思いであった。
10  結びに、ペレイラ総長の友情に、重ねて感謝して、「ブラジル独立の父」の「友情の譜」の一節を紹介したい。
 「ああ! 麗しき平和と聖なる自由
 これこそ 賢者のみの財宝である!
 地上の権力者は この宝を知らない
 なぜなら この宝(平和や自由)は 友情の中にこそ 深く秘められているからだ」
11  傲慢な権力者に、真実の「友情」というものが、わかるはずがない。そして、「友情」がわからないゆえに、平和も、自由も、本当に、わかっていない――というのである。
 だからこそ、聡明な民衆による友情の拡大こそが大事なのである。これが平和の拡大となり、自由の拡大となり、ヒューマニズムの拡大となるからだ。
 学生部の諸君は、この人間としての勝利の金剛の連帯を、スクラムを、日本中へ、世界へ、そして二十一世紀へと、朗らかに、誠実に、そして、大胆に広げていっていただきたい。
 総長ご夫妻をはじめ、ご臨席のすべての皆さま方の、ますますのご健康とご活躍を心からお祈りし、西暦二〇〇〇年に、晴れやかな創立五十周年を飾りゆく、わが愛する「リオ州立大学」の無限の繁栄を念願して、私のスピーチといたします。
 ムイト・オブリガード(ポルトガル語で「大変にありがとうございました」)!
 (創価大学記念講堂)

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