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日蓮大聖人・池田大作

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ロシア国立高エネルギー物理研究所「名誉… 「師弟不二の凱歌」の証

1998.4.2 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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10  ログノフ博士と私は、戦争の悲惨さを、本や映画などを通して訴えていく重要性についても語りあった。戦争体験を決して風化させてはならないからである。
 先日(三月十八日)、創価大学の卒業式でご紹介した「人間の翼」(監督・岡本明久氏、原作・牛島秀彦氏)という映画を、私も深い感動をもって拝見した。
 数え年・二十四歳の若さで特攻隊に散った名投手、石丸進一青年を描いたドラマである。
 戦争は、石丸青年から、大好きな野球を奪い、青春を奪い、生命を奪った。石丸青年は、戦争への怒りを込めて、最後のキャッチボールをしてから、特攻機に乗り込んでいったのである。
 映画は、残された父親が大空を見上げて、「進一が帰ってきた!」と叫ぶシーンで、幕を閉じる。
 それは、石丸青年の生命が、「平和への限りない決意」となって、私たちの心に生き続けていく象徴であると、私は見たい。
 仏法では、生命は永遠であり、生死は不二であると説く。ログノフ博士も、亡くなられたご夫人、そして最優秀であられたご長男の生命を抱きしめて、平和のため、人類の向上のために生き抜いておられる。私の胸にも、戸田先生が、いつも、また常に、ご一緒である。
11  かつて、ログノフ博士は、大文豪トルストイの言葉を引いて、凛然と語られた。
 「心のふれ合わない、腹黒い人々が、連合軍を作って行動し、民衆に悪をもたらしているとしたら、世界の平和と善意を望む人が、団結し、力を合わせて、悪に対抗すればよい。何と簡単で真実なことか!」
 このトルストイの言葉のとおり、私たちも立ち上がりましょう!(拍手)
 この正義と人道の連帯を、諸君は希望に燃え、勇気をもって、朗らかに毅然と広げていっていただきたい。
12  ″仏法は勝負″の「実験証明」を
 科学は「実験証明」である。実験して、結果が出るか、どうか。
 日蓮仏法もまた、「現証にはすぎず」――現証に勝るものはない――と説く。こういう宗教は、ほかにない。牧口先生、戸田先生も、よく「実験証明」と言われた。
 ゆえに、わが学生部の諸君は、一年一年、「″仏法勝負″の実験証明」「学問の実験証明」を成し遂げていただきたい。それが後継の証となることを忘れないでほしいのである。(拍手)
 結びに、偉大なる「高エネルギー物理研究所」のますますのご発展を心からお祈りし、そして、敬愛するログノフ博士ご一家に永遠の幸福あれ! と申し上げて、私の謝辞とさせていただく。
 スパシーバ!(ロシア語で、ありがとうございました)
 (創価大学記念講堂)

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