Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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全国代表研修会 「苦しんだ人」こそ勝利する

1996.12.21 スピーチ(1996.6〜)(池田大作全集第87巻)

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4  謙虚に「民衆の知恵」に学べ
 ジェンナーが牛痘を発見するきっかけは、何だったのか。それは「民衆の智慧」であった。
 牛と接触することが多い農村の人は、よく「牛痘」にかかった。たいてい、赤い発疹が出るだけである。そして「一度、牛痘にかかると、もう天然痘にはかからない」という民衆の言い伝えがあった。この言い伝えを科学的に研究して、ジェンナーは「種痘」法を発見したのである。
 ジェンナー以外にも、同じ言い伝えを聞いていた人は無数にいたであろう。しかし、民衆に学ぶ謙虚な心をもっていたゆえに、ジェンナーだけが、新しき歴史をつくった。そこに、彼の勝利のカギがあった。
 (種痘については、ロベルト・マルゴッタ『図説 医学の歴史』岩本淳訳〈講談社〉、W・H・マクニール『疫病と世界史』佐々木昭夫訳〈新潮社〉、深瀬泰旦「ジェンナー」『歴史読本――世界の名医たち』一九八九年四月増刊号所収〈新人物往来社〉を参照した)
5  ともあれ、「勝利」は「苦しんだ人」にしか訪れない。苦しまず、悩まずして、勝利はない。
 ジェンナーが、″民衆に学んだ″ように、リーダーは″会員を尊敬し、会員に学ぶ″ことである。
 ″これほどまでに″と言われるほど、徹底して″会員を大事にする″ことである。一生懸命に″会員の幸福を祈り″″会員を守る″ことである。これが根本中の根本である。ここに徹すれば、学会に永遠に行き詰まりはない。
 そして、後継の青年を全力で育てていくことである。融合一体して、一緒に戦うなかで、「強い人間」をつくり、「負けない人間」をつくり、「智慧(ちえ)のある人間」をつくっていかねばならない。
 私どもは、永遠に前進し、永遠に拡大しゆく、広宣流布の「完全勝利の大道」を、断じて開きたい。二百年後の完全勝利のために、まず明年を完ぺきに勝利してまいりたい。
 各県・各区の大切な同志に、どうかくれぐれも、よろしくお伝えください!

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