Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第三回アジア文化教育会議(最終日) 指導者の目的は会員の幸福

1995.11.9 スピーチ(1995.5〜)(池田大作全集第86巻)

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4  最極の「人間性の振る舞い」こそ
 人の世のわびしい習いとして、順調な時は、皆、寄ってくるが、いざ苦境に立たされると、離れてしまう。それどころか、悪口や批判で、ますます追い込もうとするものである。
 仏法者の生き方は正反対である。苦しみ悩む友、逆境と懸命に戦っている人、そうした人々をこそ、守りに守っていく。未来に希望をもち、現在に勝っていけるよう励ましていく。心に温かく″滋養″を送りながら、ともに肩を組み、ともに前へ前へと進んでいく。
 こうした最極の「人間性の振る舞い」を教えられたのが、日蓮大聖人である。
 わがSGIこそ、この大聖人の御心に連なる「麗しき人間連帯の世界」である。
5  ところで、なぜ四条金吾が、たびたび敵から命をねらわれ、襲われながら、乗り越えることができたのか。大聖人は「前前の用心といひ又けなげといひ又法華経の信心つよき故に」とたたえておられる。
 すなわち、第一に「前前の用心」つまり事前の細心の注意であり、緻密な心くばりである。その知恵は真剣さから生まれる。
 第二に「けなげ」つまり勇気である。第三に「強き信心」である。
 この三つがあれば、何も恐れるものはない。断固として、勝利を切り開ける。
6  法華経にまさる兵法なし
 そして大聖人は重ねて、油断なきように金吾を励まして、こう仰せである。
 「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし、「諸余怨敵・皆悉摧滅」の金言むなしかるべからず
 ──いかなる兵法よりも″法華経の兵法″を用いていきなさい。法華経(薬王菩薩本事品)に「もろもろ怨敵おんてき、皆、ことごと摧滅さいめつす」とある金言は、決して、むなしくはないのである(必ず敵を打ち破れるのである)──。
 いかなる邪智の策略があろうとも、「法華経にまさる兵法なし」である。この大確信で堂々と獅子の人生を生き抜いてまいりたい。
 仏法に行き詰まりはない。題目の力にかなうものはない。唱題によって、必ず一切を一番いい方向に変えていける。すべてを喜びに変えていけるのである。
 すべての同志が、これ以上ないという幸せを、つまり経文に説かれる「無上道の人生」を満喫できるように──。それが、私たちの人生の総仕上げの戦いである。
7  アジア各国から来られた皆さま、また日本の交流団の皆さま、本当にご苦労さまです。
 妙法の同志のもとへ、交流のため、仏道修行のため、広宣流布のために遠路、足を運ばれた。その「心」が尊い。その「心」に三世永遠の福徳が具わることを確信していただきたい。
 シンガポールの皆さまには、大変にお世話になり、心から感謝申し上げたい。
 大切な皆さま方のますますのご健康とご長寿、そして、それぞれの国の繁栄と平和を、私はこれからも真剣に祈り続ける。
 ともどもに、最高に価値ある、この「正義の王道」を歩み抜いてまいりましょう!

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