Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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4.2記念代表者勤行会、「第二東京の日… われらほど「富める者」なし

1995.4.2 スピーチ(1994.8〜)(池田大作全集第85巻)

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8  どうしたら皆が喜ぶのか。安心するのか。皆の幸福のために、どうするのが一番いいのか。指導者は、いつも、ここから出発しなければならない。
 実業家も、工場の機械の置き方を工夫したり、通路に信号を置いたりして、安全を徹底した。
 「小事が大事」である。いちばん身近な事が、いちばん大切なのである。
 彼は、労働者の待遇も改善し、物質的にも精神的にも、できる限りの援助を惜しまなかった。
 それは労働界の一つの革命だった。
 他の実業家は、その姿を見てあきれた。「あんなによくしては、労働者を甘やかすだけだ。後になって、しっぺ返しされる」「費用だって大変だ」と批判した。
 やがて第一次大戦が始まる。労働者が不足する。熟練工は賃金を高くしないと来てくれない。どの工場も困った。しかし彼の工場だけは、皆が喜んで来てくれたため、少しも困らず、大きな利益を上げた。
 「工員は、ただ働けばよいのだ」という傲慢を捨てて、働く人への感謝と愛情を根本にしたのが、勝利の原因であった。
 ひとつの「精神革命」であり、「労働革命」であり、「組織革命」であった。すべては人で決まる。中心者で決まる。
 学会員がけなげに働いてくださることを微塵たりとも″当たり前″のように思ったら、その傲慢は自分自身を滅ぼしていくにちがいない。
 イギリスのサッチャー前首相にお会いしたとき、私は東洋人として、中国の言葉を贈った。
 「民を愛する者は強く、民を愛せざる者は弱し」(『荀子』、『新訳漢文大系』5,明治書院)と。
 サッチャー前首相も、うなずいておられた。
9  今日の創価学会の発展も、いわゆる「組織の力」ではない。「人間性の力」である。皆の同志愛の結晶である。
 そして私は、第一にも第二にも会員を大切にしてきた。この一点に徹してきた。この「心」を知ってもらいたい。受け継いでもらいたい。実行していただきたい。そうすれば、学会は永遠に発展する。
 第二東京は、素晴らしい発展を遂げられている。(拍手)
 「日本第一の第二東京に幸福と栄光あれ」と申し上げて、スピーチを終わりたい。お休みのところ、本当に、ご苦労さま。お元気で。きょうお会いできなかった方々にも、よろしく伝えていただきたい。ありがとう!
 (東京牧口記念会館)

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