Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第2回アメリカ最高会議 どこまでも「善き人の集い」で

1995.2.1 スピーチ(1994.8〜)(池田大作全集第85巻)

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6  青年を育てることには「誠実で接する」こと
 その一人、インドのICDO(国際文化開発協会)のバルマ事務局長は、昨年、関西創価学園生にこう語りかけておられた。
 「初代会長・牧口先生は、逝去されました。創価学園と創価大学の創立を夢見ながら、逆境の獄舎で……。
 牧口先生は、なぜ、国王や皇帝になることを夢見ず、教育に夢を託したのでしょうか?
 それは、牧口先生が、教育を通して無数の人々を啓発できることを知っておられたからです。
 青年は、国の未来です。青年を大事にしない国は、未来を大事にしない国です」と。
 青年を育てることは、未来を育てることである。
 ここハワイにあっても、パウアヒ王女(一八三一年〜八四年)が、その人生のすべてを捧げて、青年教育の道を開いた崇高な歴史が残されている。
 どうか、わがアメリカSGIも、人材育成の温かな光を、さらに社会に広げていただきたい。人を見つけていこう、育てていこう、種を蒔いていこう──リーダーに、この一念があって初めて、人材は育っていく。大事なのは「接していく」ことである。
 真心込めて、誠実に接していけば、それが慈雨となり、陽光となって、人は伸びていく。ゆえに、私もあらゆる機会を通して、青年と接し、手づくりで人材を育成している。
 幹部だからといって、傲慢になり、皆を使って、自分をよく見せようとなってしまえば、自分も、後輩もダメにしてしまう。
 「自分のために、皆を使おう」という心では、自分も人も伸びない。
 「皆のために、自分が戦おう」という心であれば、自分も成長するし、皆も伸びる。この微妙な一念の違いが、重大な違いをもたらすのである。
7  御書には、「人のものををしふると申すは車のおもけれども油をぬりてまわり・ふねを水にうかべてきやすきやうにをしへ候なり」──人がものを教えるというのは、車輪が重かったとしても、油を塗ることによって回り、船を水に浮かべて進みやすいように教えるのである──と仰せである。
 ″この人には今、何を与えれば、重い車が軽く回り始めるのか″″どうすれば、流れに乗って船が進むのか″──それをいつも考え、実行することである。
 「皆がやりやすいように」「希望と喜びをもって前進していけるように」心を砕くのが、仏法指導者の責任である。
 世界のいずこにもまして、多彩な人材が集っているのがアメリカSGIである。
 「創価学会は、人材の城を築け!」──この戸田先生の遺訓を、自分自身の胸に響かせながら、ハワイもこれまで以上に、「善き人」と「善き人」のスクラムを広げていっていただきたい。万年の土台を固めていただきたい。
 私も、さらに総力を挙げて、アメリカSGIを応援していく決心である。
 結びに、お世話になった、すべての皆さまに重ねて感謝申し上げ、御礼のスピーチとさせていただく。
 きょう、お会いできなかった皆さま、留守を守り、題目を送ってくださった心美しき同志の皆さまに、くれぐれもよろしくお伝えいただきたい。
 (ハワイ・オアフ島)

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