Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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11.18「創立記念日」の集い 殉教の初代会長──「今は『国家悪』の時代」

1994.11.18 スピーチ(1994.8〜)(池田大作全集第85巻)

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9  牧口先生の絶筆「三障四魔が紛起するのは当然で、経文通りです」
 牧口先生は、絶筆となった十月十三日の便りの末尾に、こう記されている。
 「カントノ哲学を精読して居る。百年前(=カントの活躍の時期から約百年後に牧口先生が誕生)、及び其後の学者共が、望んで、手を着けない『価値論』を私が著わし、而かも上は法華経の信仰に結びつけ、下、数千人に実証したのを見て、自分ながら驚いて居る。
 これ故、三障四魔が紛起するのは当然で、経文通りです」(前掲『牧口常三郎全集』第十巻)
 大学者、牧口先生の最後の文章が、「経文通りです」であった。
 一句万了(すべてがおさまった)の一句である。近代における「法華経の行者」であられた象徴でもある。
 この十月十三日は、ちょうど日蓮大聖人の御入滅の日であった。
 このほど、牧口先生の記念日に当たり、学生部の有志から、牧口先生の獄中の思索を偲んで、カントの著作集全十八巻(日本語)が届けられた。
 すべて戦前のもので、十四巻が初版本である。牧口先生が読まれたカントの著作物と同時期のものと考えられる。学会の重宝にさせていただきたいと願っている。
10  日蓮大聖人は仰せである。
 「仏を一中劫が間供養したてまつるより、末代悪世の中に人のあながちにくむ法華経の行者を供養する功徳はすぐれたり」──釈迦仏を一中劫という長遠の期間にわたって供養するよりも、末代悪世にあって、人々が強く憎んでいる法華経の行者を供養する功徳のほうが、すぐれているのである──。
 末法の法華経の行者とは、別しては、もちろん日蓮大聖人であられる。さらに、大聖人に直結し、その御精神を受け継いで、広宣流布のために戦い、迫害されている門下である。創価学会である。
 この御書に照らして、牧口先生、戸田先生が、どれほど偉大であられるか。創価学会が、仏法上、どれほど尊極の団体であることか。また、日夜、広布のために苦労を重ねている学会員が、どれほど尊いか。どれほど大切な方々か。
 この崇高な創価学会さえ盤石であれば、一切が盤石である。広宣流布が進む。平和が進む。文化が進む。教育が進む。ヒューマニズムが拡大し、地球民族主義が拡大していく。国家悪を乗り越えていける。
 ゆえに、牧口先生の創られた、人類の「善の砦」創価学会をさらに守り抜き、さらに発展させゆくことを誓い合い、意義深き本日の記念のスピーチとしたい。(拍手)
 海外の皆さま、遠いところ、本当にご苦労さま。皆さまの強き信心を、すべて大聖人が御照覧されていることを確信していただきたい。ありがとう!
 (新宿区内)

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