Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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イタリア勤行会 強き信心は一切を功徳に変える

1994.6.1 スピーチ(1993.12〜)(池田大作全集第84巻)

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8  史実かどうかはわからないが、こうしたエピソードが敬愛の念をもって語り伝えられている。
 人間の心の微妙な実相──さまざまな示唆を含んだ話と思う。
 SGI(創価学会インタナショナル)の組織でも、たとえば夫人のほうが役職が高い場合がある。しかし、いうまでもなく、役職は役職、夫婦は夫婦である。
 家庭に役職を持ち込むのもおかしいし、それらを混同することも愚かである。
 どちらが上とかということではなく、夫には夫の、妻には妻の務めがあると思う。相手の立場を十分、理解したうえで、家庭の中では家庭のルールに従うのが基本であろう。
 それは、ご主人が信仰されていない場合、夫人が信仰されていない場合も、同じである。
 また、周囲も、こまやかな配慮が必要である。メンバーの家族の方々への、誠意を込めた、尊敬と礼儀が大事である。こうした人情の機微を大切にしていくなかに、本当の「信心」がある。
9  功徳あふれる″仲良き″前進を
 最後に御書を拝したい。
 「総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり
 ──総じて日蓮の弟子檀那らが、″自分は自分、他人は他人、あちらはあちら、こちらはこちら″と隔てる心がなく、水と魚のような(互いに離れない関係であるという)思いをなして、異体同心に南無妙法蓮華経と唱えたてまつるところを、生死一大事の血脈というのである──。
 ″皆と仲良く前進しよう″″皆と一緒に戦おう″この思いで、ともに妙法を唱え、進むことがどれほど崇高なことか。
 そこに御本仏の真の「血脈」は通っている。人間の体を生きた血液が駆けめぐっているように、生き生きとした信心の組織に、妙法の血潮が脈打つのである。
 ゆえに、心を合わせて、皆の幸福のため、広宣流布のために祈り、動く、その人に「大功徳」がわかないはずがない。
10  どうか、世界の「栄光の天地」イタリアに、世界仲良く、明るく、希望みなぎる和楽のスクラムを築いていただきたい。
 皆さまの「幸せ」と「健康」と「長生き」を、私はくる日もくる日も祈っている。一生涯、祈り続けたい。(拍手)
 その思いをお伝えし、重ねて御礼を申し上げたい。グラッチェ・ミッレ(本当にありがとう)!
 (フィレンツェ・イタリア文化会館)

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