Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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香港SGI最高会議 「香港の大発展」に世界が学ぶ

1994.1.28 スピーチ(1993.12〜)(池田大作全集第84巻)

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5  仲良きところに功徳
 香港の皆さまは、李理事長を中心に、まことに仲が良い。
 一人一人が伸び伸びと、自分らしさを発揮しながら、しかも、互いに理解しあい、尊敬しあい、励ましあい、前進しておられる。世界の模範のスクラムとたたえたい。
 有名な池上兄弟に対して、大聖人はこう仰せである。
 「我が法華経も本迹和合して利益を無量にあらはす、各各二人又かくのごとし二人同心して大御所・守殿・法華堂・八幡等つくりまいらせ給うならば此れは法華経の御利生とをもわせ給わざるべき、二人一同の儀は車の二つのの如し鳥の二つの羽のごとし、設い妻子等の中のたがわせ給うとも二人の御中・不和なるべからず、恐れ候へども日蓮をたいとしとをもひあわせ給へ、もし中不和にならせ給うならば二人の冥加いかんがあるべかるらめと思しめせ、あなかしこあなかしこ、各各みわきかたきもたせ給いたる人人なり、内より論出来れば鷸蚌いっぽう相扼あいひしぐも漁夫のをそれ有るべし、南無妙法蓮華経と御唱えつつしむべし・つつしむべし
 ──わが法華経も「本門」と「迹門」とが和合して利益を無量にあらわす。あなた方二人(池上兄弟)もまた、このようなものです。(二人が和合していけば、無量の価値を生んでいける)(中略)二人が一体で進む姿は車の両輪のようである。鳥の二つの翼のようである。たとえ、妻子などが仲違いをされることがあっても、兄弟二人の仲は、不和になってはなりません。こう言うと恐縮ですが、二人がともに日蓮のことを(師匠として)尊いと思って(心を合わせて)いきなさい。もし二人の仲が不和になられたならば、二人に対する(諸仏・諸天等の)加護がどうなってしまうかと考えていきなさい。(仲が悪いと功徳を消してしまいます)あなかしこ、あなかしこ。あなた方は、(法華経のゆえに)はっきりとした敵をもつ身であります。それゆえ、内輪から争いを起こせば、(中国の故事「漁夫の利」で)鳥(シギ、カワセミ等)と貝(カラス貝、ハマグリ等)が争っているうちに、どちらも漁師に捕られてしまったように、敵の乗じるところとなるでしょう(中国の「漁夫の利」の故事)。南無妙法蓮華経と唱え、身を慎んでいきなさい。慎んでいきなさい──。
6  人間の世界であるから、感情のぶつかりあいは、大なり小なり、どこにでもある。いわんや、末法は「愚癡の衆生」の集まりである。また一面からいえば、文句や不満が絶えない時代相でもある。ゆえに、一方が一方を抑えつけようとするのではなく、お互いに、感情に流されない聡明さをもっていくことである。
 そのために、「日蓮をたいとしとをもひあわせ給へ」と仰せのように、常に「師弟の道」という原点に立ち返って、心を合わせていくことである。広宣流布という大目的を見つめて、同志は、大きな心で、また賢い振る舞いで、互いに守り合っていくことである。味方を責めても、何にもならない。戦うべき相手は、魔の軍勢である。
 大聖人は、中国の歴史を通して、「日蓮が一類は異体同心」と仰せである。
 香港は、これからも「世界一うるわしい創価家族」のスクラムで進んでいただきたい。
 きょうは本当におめでとう。再び、ともに「永遠の歴史」をつづってまいりましょう。
 (香港市内)

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