Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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日本・トルコ合同文化の集い 民衆の「自由の行進曲」高らかに

1991.11.10 スピーチ(1991.10〜)(池田大作全集第79巻)

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4  「人間愛の太陽」は万国を照らす
 ところで、十三世紀のトルコ最大の詩人にユヌス・エムレがいる。昨年、アルク大使との会見の際、大使は、この詩人に関する研究書を贈ってくださった。
 ユヌス・エムレは、こう歌っている。
  きけ、おお友よ。愛は太陽のようだ。愛のない心はさながら石のようだ
  石の心に何が芽ばえよう。石の心の持主は彼の舌に毒をふくむ。彼が語ろうとするすべての甘い言葉も、戦いのかまびすしい騒音のようだ
  愛にあふれる心は火によって暖められ、ろうのようにやわらかくなる。石の心は冬のようだ。かたくなで、冷酷れいこく、そして暗い
  (藤田たき訳、『語録 人間の権利』平凡社)
 権威で人を抑えつける″石の心″の人間は、民衆の喜びの世界とは無縁である。その心には、明るく、喜びに満ちた世界への妬みが渦巻いている。また、″毒の舌″をもっている。彼らの巧(たく)みな言葉は、人々を不幸にする。だまされてはならない。
5  どんなにいばってみても、人間は人間である。人間以上に偉くなれるはずがない。ゆえに「人間として」偉大になることこそが大切であると思うが、どうだろうか。
 いわんや、地位や立場で人間の価値が決まるわけではない。一人の人間として、どう生きるかである。そこに一切が含まれる。
 皆さまは、これからも「我が道」を楽しく、また楽しく、悔いなく、また悔いなく、一生涯ともどもに歩み抜いていただきたい。
 きょう集まった方々は、一生の間に、できればトルコへ──と申し上げ、お祝いのスピーチを終わります。ありがとう!

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