Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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カナダ・アメリカ最高代表者会議 「良識」「着実」「人格」が発展の上台

1991.9.30 スピーチ(1991.7〜)(池田大作全集第78巻)

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15  ″仏法の縁″は三世にわたる
 さて、角度を変えてお話ししておきたい。大聖人は御書の各所に、次のような、天台の『法華玄義』の釈を引いておられる。
 「本此の仏に従つて初めて道心を発し亦此の仏に従つて不退地に住せん
 ――もと、この仏に従って初めて道心(信心)を起こした者は、必ずまたこの仏に従って、″不退の位″にいたり、成仏するのである――。
 これは、天台が眷属妙(『法華玄義』の中で、妙法蓮華経の「妙」の一字の意義を十種に説いた「十妙」の一つ)を説くなかで、仏の眷属が「本縁に引かれて」生を受けることを示した文である。
 また、妙楽の『法華文句記』の「初め此の仏菩薩に従つて結縁し還此の仏菩薩に於て成就す
 ――初め、この仏菩薩に従って仏法に縁した衆生は、また同じ仏菩薩によって成仏を遂げる――の文も、繰り返し引かれている。
 そしてこの原理について、大聖人はわかりやすく、「法華経は種の如く仏はうへての如く衆生は田の如くなり
 ――法華経は成仏の種のようであり、仏は種の植え手のようであり、衆生は田のようである――と教えてくださっている。
 種を″植える人″″育てる人″″収穫する人″が同一であるように、成仏の種を植え、育てた仏・菩薩によって、衆生は成仏するのである。
 さらに、同じく『法華文句記』には「縁は生の如く成熟は養の如し生養縁異れば父子成ぜず」
 ――仏法に縁を結ぶのは″子どもが生まれる″ようなものであり、成仏するのは子どもを″養い育てる″ようなものである。産む人と養う人(発心させた仏・菩薩と面倒を見て育てる仏・菩薩)の縁が異なれば″父子″の関係がなりたたない(成仏はできない)――と。
 このように、仏法では「本縁」が重要であり、「眷属」は三世にわたる。
16  われらは御本仏の眷属
 大聖人は、こうした釈をとおして、大聖人こそ「本従の師」であり、「根源の師」であられることを教えておられる。「最蓮房御返事」などにも、同様の御指南が拝される。
 私どもは、どこまでも「御本仏の眷属」である。そして御本仏の仏意仏勅で出現した「創価学会」「SGI」によって発心し、養育され、成仏へと歩んでいる、まことに御本仏に結縁深き仏子の集いである。
 御本仏につつまれ、世界に広がった、この″妙法の大地″で育った私どもは、この大地で花を咲かせ、実を結ぶことが、御書に照らして正しき道なのである。(拍手)
 また私どもは、この″広布前進の世界″に、生き、死に、また生まれてくる。真の妙法の同志の縁は三世に続くのである。
 御書に、天台の『法華玄義』の文を引かれて、「有縁の者何ぞ来らざるを得んたとえば百川の海に潮す応須が如し縁にひかれて応生すること亦復是くの如し
 ――縁ある者がどうして生まれてこないことがあろうか。たとえば、百の川がすべて海に集まり注ぐようなものである。縁にひかれて生まれてくる(同じ仏の世界に必ず生まれてくる)こともまた、同じ原理である――と。
 私どもは、この″御本仏の世界″である″広宣流布の大海″に、来世もまた次の世も生まれ、活躍していくことができる。三世永遠に大福徳の人生行路を満喫しきっていける。これほどありがたいことはない。これほどの喜びはない。
 ゆえに、「三世の果てまで同志なり」と定めた一念が、成仏への軌道を固めていく。私どもは、この根本軌道をまっすぐに進んでいけばよいのである。
 ともあれ、皆が「幸福」になるための仏法である。皆が「安心」し「満足」していけるための組織である。
 アメリカにおいても、カナダにおいても、どこまでも仲良く、心と心の通い合う、「世界一楽しいSGI家族」の前進をとお願いし、本日の話としたい。
 (ロサンゼルス近郊)

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