Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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イギリス青年部総会 生きぬけ!「使命の星」に向かって

1991.6.29 スピーチ(1991.4〜)(池田大作全集第77巻)

前後
21  『神曲』を語って、ダンテを天堂へと導いたベアトリーチェにふれないわけにはいかないが、ここでは、ただ一点、「毅然たる女性の徳は男性を正しき道にリードする」ことだけを言っておきたい。
 ダンテの、地の底から宇宙の果てまでの「生命の旅」も、すべてベアトリーチェヘの敬慕に導かれていた。
 ゲーテの『ファウスト』でも、ファウストを最後に救い、高みに引きあげたのは「永遠なる女性的なるもの」であった。
 身近な例でも女性を心から尊敬する時、男性は、その分、豊かになっている。また、相手の徳にふさわしくなろうと努力すれば、その分、高められていく。活動においても、女子部が前進すれば、男子部も頑張らざるをえないのではないだろうか。(笑い)
 ともあれ、女性は、心清ければ天なる存在である。『神曲』全巻の執筆が、一人の若き女性に導かれたものであることを思う時、女性の力の偉大さを思わずにいられない。
 私の願いとしては、恋愛をするならば、できれば、そのことで、大いなる創造への精神力がわきいでるような、たがいに高め合うようなものであってほしい。
 『神曲』について、その他、語るべきことは尽きない。「因果の法則と人間の自由」「理性と信仰」「個人と宇宙の交流」「政治革命より人間革命を(″政局の転換″より″政治そのものの変革″を)」(浄罪界篇。第六歌、第十六歌)等々。これらはまた別の機会にしたい。
22  世界の民衆を平和の「宝処」ヘ
 最後に「御義口伝」の一節を拝したい。
 「日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者は一同に皆共至宝処なり、共の一字は日蓮に共する時は宝処に至る可し
 ――南無妙法蓮華経と唱え奉る日蓮(大聖人)とその門下は、一同に「皆共に宝処に至るべし」(皆、共に宝のある処に行きつくことができる)の経文どおりに、皆、成仏という最高の幸福境涯にいたることができる。この「共」の一字は、日蓮と「共に」ということであり、その時は宝処にいたることができる――。
 御本仏日蓮大聖人が、私ども門下に対して、無上の宝処、すなわち成仏という最高の境涯にいたることができると断言された、大慈大悲のお言葉と拝される。
23  ダンテをはじめ、幾多の先人が求め、垣間見た「宝処」への道――。
 大聖人の仏法は、全人類を至高の宝処へと、確実にリードしゆく大哲理である。皆さまは、いかなる縁か、若くしてこの道を知ることができた。どうか着実に、あせることなく、歩みとおしていただきたい。
 そしてSGI(創価学会インタナショナル)はこの教えのままに、世界の民衆が皆、宝処へいたるために生まれた、不思議なる仏意仏勅の団体である。このかけがえのない和合の共進を、何ものにも乱されてはならない。
 イギリス広布の、そして世界広布の虹光る新舞台で、若きリーダーよ、晴ればれと勝利の指揮を! そして全員が社会の勝利者となり、全世界に模範のイギリス青年部と輝け! とお願いし、お祝いのスピーチとしたい。(拍手)
 「ウィ・ウィル・ウィン(We Will Win〈私たちは断じて勝つ〉)」との歌声も高らかに、愉快に進んでください! またお会いしましょう!(タプロー・コート総合文化センター)

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