Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第一回SGIフイリピン代表者会議 友よ、何と晴れやかな顔

1991.4.20 スピーチ(1991.4〜)(池田大作全集第77巻)

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4  世界広布の″時″つくった人に誉れ
 さて、十六年前(一九七五年〈昭和五十年〉)、SGIの発足をみたグアムでの世界平和会議――その席上、日達上人は、「種種御振舞御書」の「法華経の肝心・諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり」等の御書を拝され、次のように述べられた。(『日達上人全集』)
 「日蓮大聖人のお示しのように南無妙法蓮華経は世界の宗教であります。
 本日、ここに集まられたみなさんの姿を見ればそれは一目瞭然であります。日蓮大聖人はこのみなさんのお姿をご覧になられて、どんなにお喜びになられておられるかと推察いたし、感涙押さえがたい思いがいたします。
 仏法流布は『時』によると大聖人は仰せであります。しかし、その『時』はただ待っていれば来るものではありません。
 このような世界的な仏法興隆の『時』をつくられたのは正しく池田先生であります。池田先生のご努力こそご本仏のもっとも讃嘆の深きものと確信するのであります。とともに想像を絶するような苦難の中でよく池田先生の指導を守り、各国においてみごとに仏法を定着させたみなさんのこれまでのご苦労に対して心から敬意を表するのであります」と。
 私自身のことにもなり恐縮であるが、皆さま方の世界広布の草創の大功労を永遠に顕彰される文言として紹介させていただいた。(拍手)
5  ちょうど、この十六年前の記念すべき会議の席で、フィリピンの理事長が誕生した。バロン・タガログを着て、堂々と馳せ参じてこられた理事長の姿が、印象深く思い出される。
 日達上人はさらに、この折、「世界平和こそ大聖人の弟子檀那である仏教徒の望むところで理想の常寂光の刹土であります」とされ、「一家の内に争いがあれば、その家は平和が保たれません。地球上に争いがあれば、地球一家は破滅になります。この地球に世界平和の潮流をまき起さんと池田先生は率先して働かれております。どうか今日よりは池田先生を中心に、ますます異体同心に団結せられ、世界平和の実現を目指して下さい」とも励まされた。
 フイリピンの方は、世界一、人柄が良いと言われている。皆さま方のつくられた、この最極の人間性の世界を、何ものにも壊させてはならない。
 どうか、さらに「異体同心」で世界一、仲の良いスクラムをお願いしたい。(拍手)
6  楽しく、新しき希望の航海ヘ
 フイリピン独立の英雄ホセ・リサール(一八六一年〜九六年)は、銃殺される前に形見のランプの中に隠して妹に詩を贈った。その詩「最後の訣別」にこうある。
7   私は夢みた、はじめて生命のひらかれたとき、
  私は夢みた、若き日の希望に胸の高鳴ったとき、
  おお、東の海の宝石よ、きみの晴れやかな顔をみる日を。
  憂愁と悲しみよりとき放たれて
  きみの顔にかげはなく、きみの眼に涙のない日を
   (本村毅編『ホセ・リサールと日本』加瀬正治郎訳、アポロン社)
8  今、皆さま方の存在は、あるいは小さいように見えるかもしれない。しかし、皆さまは、妙法という″無上の宝珠″をいだいておられる。リサールら先人の夢見た、フイリピンの永遠にして根本的な希望の道を開いておられるのは皆さまである。このことを深く、また強く確信していただきたい。
 皆さまのあまりにも晴れやかなお顔を見ながら、フイリピンの友全員の未来に、ますますの福光輝けとお祈りし、祝福のスピーチとさせていただく。
 きょうは本当におめでとう! 楽しく″新しき希望の航海″へ出帆しましょう!(マニラ市内)

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