Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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香港広布三十周年記念代表者会 妙法は全人類の大良薬

1991.2.1 スピーチ(1991.1〜)(池田大作全集第76巻)

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5  さらに大聖人は、このお手紙の中で、病気に悩む富木夫人に対し、医術の心得のある四条金吾の治療を受けるよう、具体的に、心こまやかな助言をされている。
 ″信心しているから、医学は必要ない″と考えるのは、誤りである。それでは″狂信″に通じる。「信心」は、どこまでも道理である。
 そして、病気の具体的な治療は、医者や薬によることは当然であるが、生命の治癒力を高め、病気の根源の因を転換していくのが「信心」である。妙法は、体の病気のみでなく、人生の不幸、社会の混乱、戦争などを引き起こす人間の″生命の病″をいやす″大良薬″なのである。
 富木夫人は、大聖人からのご紹介もあり、同志である四条金吾を頼りにしていったにちがいない。このように、何かあったときに、困ったことが起こったときに、広布の同志である皆さま方は、たがいに励ましあい、守りあっていただきたい。そのうるわしい励ましあいの心がある限り、香港の妙法の世界は、永遠に栄えていくにちがいない。
 富木夫人は、大聖人のご慈愛につつまれて、以後、二十数年の寿命を延ばしている。日興上人の御元で、生涯を全うしたと伝えられる。
 この大聖人の仰せを拝すれば、病気も、苦難も、何も恐れることはない。末法の人々のための大良薬である妙法の力を、みずからの信心によって、自身の生活のなかで、人生のなかで、厳然と証明していけばよいのである。
 どうか「皆、健康」「皆、長寿」「皆、福寿の人生」で、二〇〇一年の香港広布四十周年を晴ればれと飾っていただきたい。
6  一切は成長と福徳の好機と
 また、大聖人は、南条家に病人が出たことをご心配されて、「まことやらむ・いえの内に・わづらひの候なるは・よも鬼神のそゐ所為には候はじ、十らせち羅刹女の信心のぶんざい分際を御心みぞ候らむ」――あなたの家の内に病人があるというのは、まことでしょうか。もし、それが本当であっても、よもや鬼神の所為(しわざ)ではないでしょう。十羅刹女が、信心のほどをためしておられるのでしょう――と仰せになっている。
 十羅刹女は、爾前の諸経では悪鬼とされたが、法華経にいたって成仏を許され善鬼となる。鬼子母神とともに法華経の行者を守護する諸天善神となったのである。
 現実の生活は、さまざまな行き詰まりとの戦いである。しかし、何が起ころうと、決して悲観することはない。一歩、深くとらえれば、すべてが信心の試練であり、さらなる幸福ヘの、成仏への転機であり、チャンスなのである。
 一切を価値の方向へ、幸福の方向へと転じゆく強盛な信心で、自身の、そしてご一家の福徳の大境涯を開いていただきたい。
7  最後になったが、日本の秋谷会長、森田理事長等から「くれぐれも、よろしくお伝えください」とのことであった。また海外二十五カ国の理事長から、日本の多くの副会長、県長からも、同じく「くれぐれも、よろしくお伝えください」との伝言があったので、紹介させていただく。
 明年もまた、元気な皆さまとお会いしたいと念願している。皆さまの、ご多幸と繁栄を、ご健康と長寿を、そして「世界平和」へのご活躍を念願し、お祝いのスピーチとしたい。
 あすは沖縄にまいります。本当にきょうはおめでとう、ありがとう。
 (香港・フラマホテル)

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