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日蓮大聖人・池田大作

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第三十六回本部幹部会・第一回壮年部総会… わが「心の王国」の宝を人々に

1990.12.16 スピーチ(1990.8〜)(池田大作全集第75巻巻)

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17  さらに日達上人は、「なぜ学会員を大切にするか」ということについて、昭和四十一年(一九六六年)五月三日、第二十九回本部総会で、日興上人の遺された「日興遺誠置文」を拝し、次のように述べておられる。
 「日興上人は『身軽法重の行者に於ては下劣の法師為りと雖も、当如敬仏の道理に任せて信敬を致す可き事』と明らかにお書きになっております。また『我より智勝れたる者をば仰いで師匠とすべき事』と明らかにお教えになっております。
 これら正宗を破壊しようとする人々は、ただ一言のことばをもって真実の日興上人の心を知らないのであります。悪い、少しばかりの智慧をもって解釈し、ほんとうの信徒の真髄を知らない。そして日興上人や大聖人の御書を解釈するということは、もっとも悪いことであります」と。
 弘法に励む学会員こそ、「身軽法重(身は軽く法は重し)の行者」にほかならない。そこに「信徒の真髄」がある。この学会員を、「当如敬仏(当に仏を敬うが如く)」と最大に尊敬し、大切にしきっていくなかに、日興上人のお教えにかなった「広宣流布」の伸展もある。
 これが日達上人のお心であられた。かつての悪侶らのように、御書を曲解し、自分の権威にまかせて仏子を愚弄し、言いなりにしようとすることは、最大の″悪″であると、彼らの先師が断じておられるのである。その教えに反すれば師敵対となる。
 そして日達上人は、続いて「私は、世界の人の前で、この身軽法重の行者、折伏の指導者である創価学会会長池田先生を大事にします。また、折伏の闘士として、創価学会の皆さんを大切にします」と。(拍手)
 こうしたことを紹介するのは、もとより自讃のためではない。私にとって、そんな必要は微塵もない。ただ、広布に生きる学会員が、どれほど大切にされるべき存在であるか。その確かな証を、後世に厳然と伝え、残しておきたいからである。(拍手)
 先ほど述べたように、今年もすばらしい弘法の歴史を刻んだ。御本仏の仰せどおりの「仏の使い」としての黄金の軌跡である。その意味で、日達上人のお言葉が、私には、いよいよ光を放って拝される。(拍手)
18  新しき年を最高に晴ればれと
 昨日、シマー博士には、カナダの詩人レクエアの、こんな言葉も語らせていただいた。
 「無知な人ほど人を軽蔑する。知恵のある人は包容力をもつものだ」
 すぐに人を見くだす傲りは、愚か者の証明である。賢い人は、人を守り、包容する、と。
 また「愚かな人に嫌われることを喜びなさい。彼らに好かれることは侮辱でさえあるから」と。
 大聖人は「開目抄」の中で「愚人にほめられたるは第一のはぢなり」――愚人に褒められるのは第一の恥である――と仰せである。この御精神にも通じる言葉であろう。
 ともあれ私どもは、すべてに一言一憂せず、みずから決めた「この道」を朗らかに、晴ればれと進んでまいりたい。(拍手)
 最後に、皆さま方が、最高に楽しい、最高にすばらしい、最高に仲の良い、晴れがましいお正月を迎えられることを心から念願し、また一年間のご活躍に、重ねて最大の敬意と感謝を申し上げ、本日のスピーチを終わりたい。
 (大田文化会館)

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