Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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アメリカSGI青年研修会 生命の哲学者、人間の指導者に

1990.2.25 スピーチ(1990.2〜)(池田大作全集第74巻)

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9  われらは三世の幸の家族
 さてアメリカでは、″ホームレス・ピープル″(住む家のない人々)が社会問題になっている。延ベ数百万人ともいわれる。それはそれとして、私は″心のホームレス(家がない)″の人は、もっと多いのではないかと憂いている。
 安らぎの場を求めながら、帰るべき々残が家″″心のふるさと(ホーム)″を探してさすらっている。こうした人々に、根源的な安穏の場所、いわば″生命のスイートホーム″をあたえていくのが、仏法の力である。
 大聖人は、仰せである。
 「いづくも定めなし、仏になる事こそつゐすみかにては候」と。
 ――どこに行っても無常である。どうなるかわからない。仏になることこそ、最終的な″家″なのである――。
 もともとアメリカは、世界中から、さまざまな理由で故国(ホームランド)を離れた人々が、寄り集まってできた国である。″新しいホーム″を求めて、人々はこの国にやってきた。
 広宣流布の運動は、こうした″ニュー・ホーム建設″というアメリカの目標に、魂を入れる作業でもある。一人一人の生命の絶対的な「安穏」と、一人の人を守りきっていく「慈愛」があってこそ、社会は真の″ホーム″となるからである。
 大聖人は、仰せられている。
 「日蓮賤身なれども教主釈尊の勅宣を頂戴して此の国に来れり」――日蓮はいやしい身だが、釈尊の御命令をいただいて、この国に来た――。
 大聖人の門下として、皆さんも、それぞれかけがえなき使命をもって、「この国に来た」方々である。本来、自分で決めた使命なのである。信心の眼を開けば、その尊き立場は、必ずや自覚できるはずである。
10  私どもは、今世のみの家族ではない。久遠以来の兄弟である。「今世だけの絆」と見るのは、あまりにも浅い見方である。それでは、「始成正覚」(釈尊が今世において成仏したとする)を説く爾前述門の域を出ない。
 三世の仲間と見るのが、「久遠」を説いた本門の見方である。この仲間とともに、現在から未来へ、「広宣流布」という、平和と文化と人間のための行進を、永遠に続けていくのである。
 ともあれ、周囲の人々から、「あの人たちは本当に楽しそうだ。あの家(アメリカSGI)の窓の明かりは、なんとあたたかいのか」と、うらやましがられ、慕われるアメリカSGI家族であってほしい。その笑顔と希望の光を、社会に着実に広げつつ、妙法を根本にした、永遠の「平和の家」「幸福のアメリカ」を建設していっていただきたい。
 皆さんの大成長をお祈りし、「一生涯、私は皆さんを見守っています」と申し上げ、本日のあいさつとしたい。
 (創価大学ロサンゼルス分校)

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