Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第十五回本部幹部会 広布のロマンを世界の舞台に

1989.3.22 スピーチ(1988.11〜)(池田大作全集第72巻)

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13  無辺の功徳積みゆく日々を
 私は本年、十二回目のヨーロッパ訪問に旅立つ予定である。さまざまな行事等を予定しているが、なにより五十年先、百年先、二百年先の大いなる結実を見すえて、道を開きに開いていく決心である。また明年からも、北南米へ、アフリカへと、いよいよ本格的な平和旅を始めていく。
 日本のことは秋谷会長を中心に、万事、皆さまの団結の力でお願いしたい。また、それだけの訓練は行ってきたし、私はもはや日本は盤石ばんじゃくであると信じ、安心している。
 戸田先生は、かつて、こう叫ばれた。
 「仏法は勝負である。国法は正邪である。世法は評判である。この三つがわからぬと、信心がわからなくなる。また戸田の哲学はわからい」と。
 世間は表面のみの″評判″で動いていく。そんな浮薄ふはくな現象につねに動かされていく自分であれば、まことの信心ではない。まことの仏法者ではない。
 また国法をおかせば、罰せられる。しかし、その法も時とともに変わり、法の解釈も場合によって違う。
 仏法は、これらに比べて根本的な次元の法である。永遠の大法を基準にして、現実の上に、人生と社会で勝利するかいなか、また成仏したかどうかを問題にする。いな絶対の法が基準であるゆえに、信心の一念が強く正しきかぎり、「勝利」できないはずがない。「勝利」こそ正しき実践の証明なのである。
 この三つの次元の違いを、皆さまは、心に深く刻んでいただきたい。
14  あらゆる意味で、妙法の世界につらなることが、どれほど素晴らしいことか。総じて、妙法のための労苦、広布のための悩みは、どんな小さなことであっても、限りない福運となって、我が生命を永遠に飾っていく。
 日蓮大聖人は「十方の諸天此れをしり給うべし」と仰せである。″信心の真心の行動は、全宇宙の諸天善神が、間違いなく照覧しょうらんされていますよ″と、御本仏は確かに保証してくださっている。
 そして、あたかも、小さなマッチの火が広大な草原に広がっていくように、妙法に連なる労苦は、宇宙大に広がりゆく大きな功徳に変わるのである。
 御本尊が、また諸天が全部、見ておられる。このことを確信すれば、凡知ぼんちの人間による毀誉褒貶きよほうへんなど、まったく問題ではない。
 さらに大聖人は「生生に失せじ世世にちざらむかし」と仰せである。
 生々世々に消えることなく、朽(く)ちることのない大福運を積んでいるのが、私どもの日々の仏道修行なのである。そのあかしは必ずや今世に現れてくるにちがいない。
 全宇宙に通じ、また永遠に通じていく福徳。あっという間に終わってしまう、この人生にあって、自他ともに、その「金剛のさち」を得ていく広布の活動以上に、尊く、価値ある行動は絶対にない。この大確信で、一日また一日、無辺の功徳を積みゆく人生であっていただきたい。
 ともあれ、いかなることにも揺るがぬ″平然たる信心″でなければならない。何ものをも恐れず、平然と生き、平然と戦い、平然と乗り越えていく勇者であっていただきたい。最後に、このことをお願いし、皆さまのご健勝を心よりお祈りしつつ、本日のスピーチとしたい。

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