Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第一回神奈川県支部長会 万代の繁栄は「一人」の信心の力に

1988.6.12 スピーチ(1988.5〜)(池田大作全集第71巻)

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17  最後に、神奈川の婦人部の皆さま方にとって信心の″大先輩″ともいえる鎌倉の日妙聖人母娘ははこに送られた御書の一節を拝したい。
 ご存じのように日妙聖人は、幼い娘の乙御前おとごぜんを連れて、はるばる鎌倉から佐渡まで大聖人をおたずねした婦人である。大聖人はこの婦人の純真な信心を「日妙聖人」とまで呼ばれたたえられている。
 大聖人は日妙聖人母娘に対し、こう仰せになっている。
 「日蓮をば日本国の上一人より下万民に至るまで一人もなくあやまたんと・せしかども・今までうて候事は一人なれども心のつよき故なるべしと・おぼすべし」――この日を、日本国の上一人より下万民にいたるまで一切の人々が害しようとしたが、今までこうして無事に生きていられることは、日蓮は一人であっても信心の「心」が強いゆえに諸天が守護されたのだと思ってください――と。
 「一人なれども心のつよき故」――。ここに、一切の苦難を乗り越え広布と人生を勝利に導いていく要諦がある。たとえ日本国中から命をねらわれ、あるいは誹謗・中傷されることがあっても、妙法をたもつ「一人」の強き信心の「心」さえあれば、必ず打ち勝つことができる。このことを大聖人は、もったいなくも御自身の御姿を通して示してくださった。門下である婦人とその娘に″私の姿をみて確信していきなさい″と、あえてさとすように教えられているわけである。
 広布にまい進する私どもの根本精神も、またここにある、と強く申し上げておきたい。
18  ともあれ、たとえ自分の周囲の「城」がすべて破られても、ただ一人でも、信心という我が胸中の最極さいごくの「心の城」を堅固に、厳然と守り、たもっていっていただきたい。
 それさえあれば、必ずやその「城」に、数多くの″正義の騎士(ナイト)″や″幸福の女王″たちが集い、広布の法戦へと飛び立ち、今まで以上の新たな勝利の道を開いていくことができる。それが偉大なる妙法の力用りきゆうであり、大聖人の仏法の精髄せいずいであると申し上げ、神奈川の皆さまの一層のご多幸とご活躍を念願し、本日のスピーチを終わらせていただく。

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