Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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神奈川文化総会 人生の精髄は「知恩」の行動に

1987.9.6 スピーチ(1987.7〜)(池田大作全集第69巻)

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8  広布に生きる婦人こそ″幸福の女王″
 大聖人の御書に「尼」という言葉がよく使われる。これは出家した人たちだけを指すとは言いきれない。未亡人になって剃髪ていはつした場合にも使われていたようである。大聖人門下の中には、日妙聖人や南条時光の母のように、夫を亡くした婦人の方々がおられた。それらの方々に御本仏の大慈悲は深く照らされていたことを身逃してはならない。
 次元は違うが、学会でも夫を早くなくしても子供を立派に育てながら、広宣流布にけなげに戦っている婦人が数多くおられる。私たち夫妻は、そうした方々をとくに大切に見守っていくよう心掛けてきたつもりである。それが本当の信仰の精神であり、学会精神であると思っているからだ。
 世の中の婦人には、安穏な家庭に恵まれ、マイホーム主義に安住している人も多い。しかし、そういう幸せは永続するものではない。厳しい人生模様の風波に見舞われることも多いし、やがては愛する夫を失うこともある。そのとき、平穏な家庭や人生に甘えてきた人こそ、人に倍する苦悩に陥ることになるものだ。幸せそうに見えれば見えるほど、その時は、深い悲しみと苦しみを味わわねばならないともいえよう。
 ともあれ、だれもが、やがては愛別離苦があるにちがいない。その時に、早くも一切の苦難の道を乗り切った人は、″慈愛の女王″″幸福の女王″″信仰の女王″として、後輩の人達を温かく包んでいくにちがいない。
9  私は、神奈川の国土が大好きである。これほど多彩な人材が整然とそろい、何ともいえぬ品格をたたえた地域は、ほかにはなかなかないであろう。広布史においても、時代を画する幾多の足跡を刻んできた神奈川である。その地で活躍する皆さま方は、そのことを誇りとし、またみずからの幸せともしながら、全世界の模範ともなる″素晴らしき神奈川″の構築へ前進していっていただきたい。
 最後に、神奈川の全同志の皆さま、また二十一世紀を担いゆく、本日の若き出演者の方々の、ご長寿とご多幸、成長と健闘を祈り、私のスピーチとさせていただく。

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