Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

山形幹部大会 仏法は心尽くす行動のなかに

1987.7.6 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

前後
14  その後、牧口先生がその父親にあてた手紙が残っている。それは、文面から礼儀と誠実な心情がにじみでている、さわやかな手紙であり、さらに、相手が心から納得できるよう、心深く、また温かく包容されている。
 「拝啓 過日は突然参上つかまつそうろうところ、御家中の意外なる御厚遇に接し感激つかまつり候、幸にかる微力が暗雲一掃の一助となり、濶然かつぜんたる開眼によって御一家御信仰の好機と相成あいなり候ご本懐の至りに候」(『牧口常三郎全集 第十巻』第三文明社)
 ――拝啓 過日は突然お邪魔したにもかかわらず、ご家族の皆様より、思いもかけぬ厚いおもてなしをいただき、感激しております。幸いにも私の微力が、貴家の暗雲を一掃するための一助となりました。そして、あなたのかつ然とした信心への目ざめによって、ご一家全員が信心をされる良き機会となり、私がかねてから望んでいたことがようやくかないました――。
 このあと牧口先生は、次のようにも記しておられる。
 「その後の御感想は如何いかん、なほ道のため十分御腹蔵なき意見も交換し、此際十分の検討を経て信念を確立なされたく切望の至りに存し候」(同前)
 ――その後のご感想はいかがでしょうか。さらに真実の道のため十分率直な意見を互いに交換し、この機会に納得のいくよう十分検討して信心を確立されますよう、強く願っております――。
 このお手紙からも分かるように、信心の指導は、どこまでも礼儀をふまえた″誠実″と″納得″の励ましでなくてはならない。そこに人間尊重の学会精神がある。たとえ幹部だからといって、高圧的になったり、人を見下すような命令的な指導であってはならない。むしろ大勢の人の上に立つ責任ある立場になればなるほど、謙虚にして誠実、そして人間性豊かな指導者へと成長してほしい。
15  最後にどうか、大沼新県長を中心に、日本一″幸福な山形″になっていただきたい。日本第一の″広宣流布の模範・山形″、″繁栄と栄光の山形″を築いていただきたい。皆さま方のますますのご健勝とご長寿を心からお祈りするとともに、明年再びお目にかかれることを切望し、私の話としたい。

1
14