Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第13回「転輪会」総会 世界を駆ける転輪王のごとく

1987.5.17 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

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16  無仏の世界にも仏法の縁を
 ともあれ、仏法もまた「四天下」すなわち全世界を対象とする。全世界の一切衆生が本来、尊き仏子だからである。
 昭和四十九年(一九七四年)、私のソ連初訪問の後、第三十七回本部総会が開催された。その席上、日達上人は、この四大洲のうち北方の「鬱単越うったんのつ」にふれて、「この北鬱単越は無仏世界で、仏教がないとされておるのです」(『日達上人全集 第二輯第五巻』)と述べられている。
 そして、この四洲を現在の世界にあてはめてみるとき、北鬱単越はシベリア等の北方の地域を指すと考えられるとされ、この「ソ連へ、会長池田先生は文化交流のため渡られて中国と同様、大石寺版『妙法蓮華経十巻本』を、その国の要人方に贈られております。ここにも大聖人の仏法の最初の伝道があるといって、言い過ぎではないと思うのであります。
 かくして、かえりみるのに、今や大聖人の仏法は全世界に広宣流布しつつあると思うのであります」(同前)とおっしゃっている。
17  私は、今月下旬、四度目のソ連訪問に出発する。たしかにソ連は、他国に比べ仏法との縁は少ない。しかし私は仏法者として、そこに人間と民衆がいる限り、いずこであろうと平和のために訪れることが正しいと思っている。また、その信念通り行動してきたつもりである。その国のために真心から尽くした行動自体が、新たな仏縁となり、未来への礎となっていく。こうした信条と行動をご理解願えれば幸いである。
 転輪聖王については、「御義口伝」等を拝しつつ多次元から論じていく予定であったが、時間の都合で本日は割愛かつあいさせていただきたい。
 最後に皆さま方のご健勝とご多幸を重ねて念願し、本日の記念の講演とさせていただく。

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