Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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パナマ代表者会議 「生」「死」ともに常楽の人生

1987.2.19 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

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7  マイアミでのアメリカSGI特別研修会のさい、御本尊の絶大な功徳力と成仏の境界について、簡潔にお話をした。その点について、御書を拝しながら、再び申し上げておきたい。
 「妙心尼御前御返事」には次のように仰せである。
 「ただいまに霊山にまいらせ給いなば・日いでて十方をみるが・ごとくうれしく、とくにぬるものかなと・うちよろこび給い候はんずらん、中有の道にいかなる事もいできたり候はば・日蓮がでし弟子なりとなのらせ給へ」と。
 この御書は、夫(高橋六郎兵衛入道)の病気を案ずる妙心尼に対し与えられた励ましのお手紙とされている。
 ここで大聖人は、六郎兵衛入道はこの病によって道心を起こし、信心に励むようになった。ゆえに、過去・現在の罪障は消え、成仏は間違いない、と仰せになり、――やがて霊山に参られたならば、太陽が出て十方世界を見晴らすようにうれしく″よくぞ、早く死んだものだ″と、喜ばれることでしょう。また、次の世に生まれるまでの間に、どんなことが起きても、″私は日蓮の弟子である″と名乗りなさい。そうすれば、何も恐れることはないのです――と教えられ、激励されているわけである。
8  高橋入道の病は、長きに及んだ。家族ともども、いくたびか深い不安に襲われたにちがいない。
 それに対し日蓮大聖人は、信心が強盛であれば、「中有」の世界をただよう死後の生命にあっても、決して恐ろしいものではない。むしろ、宇宙の仏界の生命と冥合し、自在に遊戯ゆうげしながら、悠々たる境涯を楽しみきっていける、と力強く励まされている。夫妻にとって、どれほど心強く、また勇気づけられる御言葉であったことか――。御本仏の大慈大悲を、あらためて痛感せざるをえない。
9  生命は永遠である。そして妙法信受の福徳は、死後の生命をも″幸の光彩″で飾り、三世に輝いていく。
 反対に、正法誹謗の罪業は、永遠に幸の門を閉ざし、生命を不幸の暗闇にとどめてしまうのである。
 どうか皆さま方は、この点を銘記し、生涯、純真な信心を貫いていただきたい。そして、「生」「死」ともに常楽の風薫る、尊い生命と人生を見事に飾っていただきたいと念願し、本日のスピーチとしたい。

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