Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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パナマ広布19周年記念勤行会 ″世界の十字路″に永遠なる軌跡を

1987.2.18 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

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8  私どもが日夜、読誦している方便品、寿量品の経文も、その意味は、まことに難しい。理解不可能と″絶望″していらっしゃる方も、あるいはおられるかもしれない。幹部の皆さまにしても、全部説明できるかどうか、すこぶるあやしい。まして南無妙法蓮華経の一法は、凡夫には難解の大法である。
 ただ、私どもがたとえ理解できなくとも、そこには、深遠なる生命の法理が厳然と説かれてある。妙法には、大宇宙の法則にのっとった正しき哲理、正しき仏の教えがすべて完全に具足している。その具体的実践方途が信心なのである。ゆえに私どもが御本尊に唱題しゆく時、「仏界」という生命の最高の次元にきちんと通じているのである。
9  たとえば、物理学にせよ、医学にせよ、それぞれの世界における極めて高度な内容がある。また、数式など、その内容を表現した、それぞれの世界の″記号″がある。それらは素人しろうとには、なかなかわからない。しかし、学者同士では、その″記号″を使って、互いに話が通じていく。私どもが仮に、その″記号″を正しく使えば、たとえ自分には全く理解できなくとも、相手の学者には、正確に通じていくのが道理である。
 それと同じく、妙法を信じて、方便品、寿量品の経文を読誦し、唱題していくとき、私どもが、その法義を理解していなくとも、御本尊には、また宇宙の仏界には、厳として通じていくのである。勤行・唱題の音声は、大宇宙の仏界、三世十方の諸仏に、あまねくとどろき、達している。そして我が生命の仏界、内なる「常楽我浄の宮殿」に通じ、響きわたっている。
 あたかも音楽が、何の説明も注釈もなく、生命から生命へと直接に響き、共鳴し、浸透していくように――。
 ゆえに、妙法への大確信をもって、ひたぶるに実践していくことである。そこに我が生命を開き、三世に崩れざる絶対的幸福の人生を開く道がある。
10  本日は、遠方より、六時間、七時間とかかって、この会合に出席してくださった方々も多くおられると聞いている。私どもはみな妙法の″家族″である。お一人お一人が大切である。皆さま方が疲れてはならない。きょうは、ゆっくりと、あとは休んでいただきたい。
 最後に、パナマの皆さまの素晴らしき活躍の姿を、重ねてたたえたい。また心から、「グラシアス(ありがとう)」「グラシアス」と申し上げ、本日のスピーチとさせていただく。

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