Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

渋谷文化会館落成記念勤行会 大衆とともに歌われゆく詩を

1986.12.28 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

前後
5  また、本日、NHKテレビの番組で、私(山本伸一)の作詞した「森ケ崎海岸」の歌が、ダーク・ダックスの歌唱により紹介された。
 この森ケ崎海岸の詩は、ご存じのとおり十九歳の夏、入信するその前につくったものである。当時の親友と二人して涼風に吹かれながら静かな森ケ崎海岸の土手で月を仰ぎ、金波銀波の海を見、未来の人生を探究しながら人生いかに生くべきかと語りあった。彼はキリスト教にいくと主張した。私はこの正法に生きることを念願していた。それ以来彼とは会っていない。
 その時の詩が、このようにNHKの番組で全国に放送されたことはまことに恥ずかしいかぎりであるが、うれしいことでもある。と同じように万般にわたり、学会内だけに限定されたいき方では広がりがなくなる時代となった。たとえば歌という次元でみても、どの人も歌える詩があれば、その詩に縁して多くの人が、正法を知る場合もあるかもしれない。大衆が親しんで歌っていけるような詩歌をつくることも一つの先取りではないかと思う。その意味でそのような歌の創造を、情緒にとんだこの国土世間に生きゆく若き人々にお願いしたい。
 最後に、きょうお会いできなかった方々に、くれぐれもよろしくお伝えください。そしてよいお正月をお迎えください。
6  (終了後の懇談で)
 渋谷区の新しい出発を祝しつ、今後「ニュー渋谷」を合言葉に前進してはどうかと提案したい。そして、人材を大切に育てながら、朗らかにして、求道の心厚き、異体同心の渋谷区を建設していってほしい。
7  今日降った新雪を見ても、雪にはロマンがある。″雪の降るまちを……″。また″雪やこんこ……″と美しい詩歌がある。しかし、雪国の方々の労苦はあまりにも大きい。豪雪地帯では、雪との格闘である。これが現実の生活である。
 人生は極限すれば現実との格闘である。また自己との格闘である。夏は暑さとの闘いである。冬は寒さとの闘いである。また自己自身の宿命との格闘である。または病魔との格闘である。格闘なき人生はない。正と邪との格闘もある。常に苦悩との闘いもある。その格闘は、″幸″の方向へ、″正″の方向へいきゆかんとする人生の証であるといってよい。格闘の彼方に強き自分を築きあげていただきたい。

1
5