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日蓮大聖人・池田大作

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全国総県長会議 広布の同志は尊き「宝塔」

2003.12.10 メッセージ集(池田大作全集第67巻)

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6  「創価学会は人権運動の模範」
 きょう「12月10日」は、55年前、「世界人権宣言」が採択された日である。
 私がともに対談集を発刊した、ブラジル文学アカデミーのアタイデ総裁も制定に尽力した一人であり、世界人権宣言の意義を幾重にも論じ合ったことが懐かしい。(『二十一世紀の人権を語る』、本全集第104巻収録)
 「人権」なくして「平和」はない。「正義」もない。「幸福」もない。
 現在、アメリカのデンバー大学副学長で、世界法律学者協会・名誉会長のナンダ博士と対談の連載を進めているが、語らいの中で「世界人権宣言」が大きな話題となった。(=対談は『インドの精神――仏教とヒンズー教』と題し、2005年5月、東洋哲学研究所から発刊)
 ナンダ博士は、こう語ってくださった。
 「私は、長年にわたって人権運動を推進してこられた創価学会とSGIを、心から称賛しています。人権を推進し、人権の重要性について世界的な意識を宣揚してこられた貴団体の活動は、まさに模範的です」
 私たちの人権闘争に、世界の識者が大きな喝采を送っていることを誇りにしていただきたい。
 この宣言の起草の中心を担った、エレノア・ルーズベルト(アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領夫人)は、こう書いた。
 「普遍的な人権とは、どこからはじまるのでしょう。じつは、家の周囲など、小さな場所からなのです」「住んでいる場所の近くで、この権利を求める市民行動がなければ、さらに大きな世界での改善を求めてもむだでしょう」(『エレノア・ルーズベルト』箕浦万里子訳、偕成社)
 明年の年頭、世界一の婦人部は、グループ単位の婦人部総会を、全国各地で朗らかに開催する。
 「一人の人」を大切にし、「一人の人」を守り抜く。そしてともどもに、人間として、人間らしく、心を通わせて語り合い、悪の根を断ち、幸福の花を咲かせ切っていく。ここに、偉大な人権と正義と平和の大連帯がある。私たちは、総会の大成功を祈りたい。
7  最後に、賢人の言葉を贈りたい。
 ドイツの詩人で劇作家のシラーは、劇中の人物に、こう言わしめた。
 「唯――裏切者にはお成りなさるな......それは暗い、地獄のように暗いことです」(『ヴァレンシュタイン』鼓常良訳。岩波文庫)
 いずこにあっても裏切りの末路はわびしい。地獄である。なかんずく仏法において、破和合僧の罪は「無間地獄」と説かれる通りである。
 また、古代ローマの哲学者であり、大政治家・大雄弁家であったキケロ。彼は、社会で重責を担う友を讃えた。
 「多くの者が妬んだが、君は才能と努力によって彼らを粉砕した」(「縁者・友人宛書簡集Ⅱ」大西英文・兼利琢也訳、『キロケー選集』16所収、岩波書店)
 嫉妬は、世の常である。しかし、断じて負けてはならない。全身全霊で行動することだ。「真実」と「実証」が嫉妬を打ち砕く。
8  「勝つことが正義」と恩師
 世の中は再び、動乱の時代を迎えている。大聖人は仰せである。
 「一閻浮提(全世界)がひどく乱れたならば、法華経に説かれている『閻浮提の内に広く流布せしめる(世界広宣流布)』の文が実現することは、よもや疑いないでしょう」(御書1467㌻、通解)と。
 わが学会は、21世紀の「平和の柱」「文化の大船」そして「教育の眼目」として、いよいよ真髄の力を発揮しゆく時である。
 その使命と誇りに、胸を張って前進していただきたい。戸田先生は叫ばれた。
 「勝つことが正義である。ゆえに、正義は絶対に負けてはならない」
 あらゆる「智慧」と「忍耐」、そして「勇気」と「努力」をもって、一千万の「平和」と「人道」の大連帯を築き上げ、断固として「創価完勝の年」を飾りゆくことを、ここに誓い合って、私のメッセージといたします。
 各地の大切な大切な同志の皆さまに、どうかくれぐれもよろしくお伝えください。
 (創価文化会館)

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