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日蓮大聖人・池田大作

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皮膚病 皮膚は人体最大の器官

「健康対話」(池田大作全集第66巻)

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6  肌の脂肪まで落とすとガサガサに
 佐藤 健康な皮膚では、水分をたっぷりふくんだ層を、脂肪の層が覆って水の蒸発を防いでいます。それでうるおいが保たれているのです。ところが、皮膚の老化が始まると、皮膚の脂肪の分泌が減って、皮膚が乾いてきます。
 そのうえに石けんを使いすぎたり、肌をゴシゴシこすったりすると、脂肪がさらに落ち、肌はガサガサになります。
 池田 お年寄りには入浴の好きな方が多いようですから、注意が必要ですね。
 西山 熱いお湯は、脂肪を落としますので、なるべく、ぬるめの湯に短時間入るようにしてください。
 池田 先ほどの手湿疹の場合は、どうすればいいですか。
 西山 水仕事のとき、ビニール手袋をはめてみてください。ビニール手袋の下に薄い木綿の手袋を着けると、もっと効果的です。
 池田 紫外線も皮膚によくないと言われていますね。
 佐藤 はい。皮膚の老化を早めます。シワやシミが増えるだけでなく、あびすぎると老人性のイボや、皮膚がんもできやすくなります。
 池田 予防の方法はありますか。
 佐藤 長時間、直射日光に当たらないことです。日差しの強いときは、日傘をさすといいでしょう。もちろん仕事などで、そうはいかない方も多いと思いますが、日焼け止めクリームを塗ったり、長そでなどを着て、なるべく紫外線をさける工夫をしたほうがいいでしょう。
 池田 昔は、「日光浴は健康によい」と言われていましたが。
 西山 適度な時間であれば、皮膚の殺菌効果もあります。ただ長い時聞がダメなんです。海水浴などでも、三十分が限度ではないでしょうか。
 池田 「水がきれいな地域の人は、肌がきれいだ」と聞きますが、どうでしょうか。
 佐藤 秋田美人とか、京美人とか言われますが、こうした地域は、お酒の名産地としても知られています。お酒に適した水は、「新陳代謝をうながす」ので、肌もきれいになるとされています。
 池田 なるほど。皮膚の健康には、精神的なストレスも影響しますか。
 佐藤 はい。影響の現れ方は、いちがいに言えませんが、同じ性質の肌の人でも、精神的なストレスの大きい人のほうが肌の異常を起こしやすいと言えます。ですから、精神的に安定した生活を送ることが、肌の手入れに通じると思います。
7  皮膚は健康を映す鏡――異常があればまず度膚科に
 池田 皮膚の異常に気づいたら、皮膚科に行ったほうがいいのでしょうか、それとも内科に行ったほうがいいのでしょうか。
 西山 皮膚病は大ざっぱに言うと二つに分かれます。外からの刺激によるものと、内臓の異常によるものです。まず皮膚科で何が原因かを診断してもらい、必要があれば専門の科を紹介してもらえばいいと思います。
 池田 その意味では、皮膚は体の外側だけでなく内側をも映す鏡ですね。体の健康状態も皮膚を見ればわかりますか。
 佐藤 最近は、顔色が多少悪くても、お化粧で見事に隠していらっしゃることが多いですね(笑い)。しかし、健康な皮膚を保つことは、健康を維持する一つのバロメーターになります。日ごろから、皮膚の状態に十分に注意していただきたいと思います。
 池田 とくに皮膚の場合は、異常があっても、甘く見る場合が多いようです。神経質になることはありませんが、気をつけたいですね。
 釈尊の有名な弟子に、「智慧第一」の舎利弗がいます。御書に「今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者はことごとく舎利弗なり」と仰せですが、舎利弗とは広げていえば、正しく仏道修行する人の代表です。
 また、舎利弗の「舎」とは「皮膚」、「利」とは「肉」、「弗」とは「骨」と説く場合があります。
 仏法による生命変革は、色心二法にわたる。つまり、身も心も骨の髄まで変わるのです。妙法の生命力は血肉にも骨髄にも皮膚にも染み通って、生き生きとさせていきます。旭日が昇るように、顔つやもよく、はつらつと毎日を送っていただきたいものです。そうなるための賢明な信心即生活こそ「智慧第一」の証明ではないでしょうか。

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