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日蓮大聖人・池田大作

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肥満 余分の死亡が寿命を縮める

「健康対話」(池田大作全集第66巻)

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8  自分を律し、心豊かな″満足″の日々――早足が効果的
 池田 大切なのは、人が自分をどう見るかということではない。自分を律しつつ、自分として″これで満足だ″と思えるかどうかです。そういう心豊かな生活を送るのが「ダイエット」ということではないだろうか。根本は「何のために」という生き方の問題になりますね。
 ところで肥満の解消には、運動も欠かせませんね。
 豊福 はい。「適度な運動」が大事なんです。筋肉は、運動したぶん、太く強くなっていきます。食事制限だけに頼ってダイエットしていると、脂肪よりも先に筋肉が使ってしまい、健康を損ねてしまう心配があります。
 池田 ダイエットに適さない運動というのはありますか。
 森田 競いあうような種目、短距離のダッシュなどは、脂肪以外のグリコーゲンなどが先にどんどん消費されてしまいます。ですから「脂肪を消費する」という目的に向いているとはいえません。
 ふつうに呼吸しながら、徐々に体が温まる、全身運動が望ましいのです。
 豊福 具体的には、早足の歩行などでしょうか。酸素を十分に取り入れながら、ゆっくりと全身を動かしていく運動を一定の時間以上、毎日、続けていくことです。そうすると、体の中の脂肪はエネルギーとなって消費されていきます。
9  「牛乳を飲む人より配る人が健康」
 森田 私の身近に″健康づくりのためにも″と、「聖教新聞」の配達員をすすんで引き受け、長年、続けておられる壮年の方がいます。早起きと適度な運動の持続で、少々肥満ぎみだった体も見事にひきしまり、健康診断の結果でも「実際の年齢より十歳は若い。健康体そのもの」と太鼓判を押されたと喜んでいらっしゃいました。
 池田 尊い姿です。くれぐれも無事故で、長生きしていただきたい。西洋にも、「牛乳を飲む人より、牛乳を配達する人が健康である」とのことわざがあります。たんに体のことだけではなく、仏法を人々に伝えよう、人のために尽くそうという、その「心」が何より「健康」だと思います。
 ガンジーも言っている。「他人への奉仕に生きるために食べるべきであり、自分の放縦(=気まま)のために生きてはならない」(『ガンジーの健康論』岡芙三子訳、編集工房ノア)
 太っている、やせているという外見のことよりも、「人のために尽くそう」「そのために少しでも健康で長生きしよう」という心が大切だと思う。そこに仏法の眼から見た「ダイエット」の意味があるのではないでしょうか。

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