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日蓮大聖人・池田大作

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創価中学・高等学校第28回入学式、関西… 天才とは努力の異名

1995.4.8 教育指針 創価学園(2)(池田大作全集第57巻)

前後
6  国王の青年時代、一人の師匠がいた。国王は今も「私の恩人」と呼んで、その徳をしのばれている。
 「忍耐強いことと、沈着に物事に対処することの大切さはしっかりと教えられた。とくに、物事をありのままに見ること、幻影にまどわされないこと、見かけにだまされないこと、これを教わった。
 『しっかり見るのです。状況というものは一見同じようでも、根は別ものであることが少なくありません。それをわきまえていただきたいのです。歴史は繰り返します。けれども、もたらされる結果は違います』
 こう言うのが先生の口癖だった」(前掲『国王』)
 亡くなったこの師のことを、国王は今も深く尊敬されている。「偉い人はつねに精神が若い」、そして「先生は特別偉い人だった」と。
 国王は、こういう訓練を受け、苦労をかさねてこられた。
 生まれたのも、王家の亡命先のローマであった。少年時代から、ひとリスペインにやってきて、捕らわれの身のような年月の中で成長されたのである。
 少年のころから「指導者とは、普通の人々よりも、たくさんの義務と責任を背負った存在である」と教えられたという。
 この国王のもとで、スペインは今、順調な発展を続けている。
7  全員が使命の人
 苦労なくして偉くなった人はいない。
 諸君は「偉い人」になっていただきたい。「力ある人」になっていただきたい。
 ノーベル賞をはじめ世界的な仕事をする人に、大勢の人の役に立つ立派な人に、そして「縁の下の力持ち」として陰でつくす「無名の王者」に――。
 皆がそうした「偉い人」になるための創価学園である。そうならなければ、学園で学ぶ意味がない。
 皆さんは、お父さん、お母さんにとっても、また国家、社会そして世界にとっても、「大切な人」である。全員が使命の人なのである。
 あせらず、青春時代を楽しみながら、どっしりと土台をつくり、根を張って、あらゆることを学びぬいていただきたい。
 きょうは本当におめでとう!仲よく、健康で、有意義な学園生活を祈って、お祝いの言葉としたい。関西の皆さんもご苦労さま。
 お会いできなかったご家族に、よろしく伝えていただきたい。お元気で!

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