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日蓮大聖人・池田大作

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東京創価小学校、創価中学・高等学校合同… 若き「心」に「大目的の柱」を

1992.10.3 教育指針 創価学園(2)(池田大作全集第57巻)

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4  若き日に鍛えた「人格」が歴史を変える
 大きな目的観をもった周少年は、勉学に対しては「厳粛」に取り組む一方で、さまざまな活動においては「活発」な少年になっていった。
 学校やクラスの行事となれば、どんなにたいへんな仕事であろうとも、積極的に参加したという。彼は友人にこう述べている。
 「課外の事務が自分に集中し、なにもかも、何時、何処でも、責任のわが身にかからないものはない。人はこれを見て愚かだというが、わたしはこれらのことをするにあたり、その中に倍の楽しみを感じているのです」(前掲『周恩来傳』)と。
 私には、この若き周少年の姿が、この学園で勉学、クラブ活動、諸行事にがんばっている諸君の姿と二重写しになって見える。さまざまな苦労は、全部、自身を磨く「訓練」となり、未来の大指導者と育つための「基盤」となるにちがいない。
 自分を「訓練」しきった人が「勝つ人」である。訓練を避けた人は、いつか行き詰まり、敗北の人生となる。
 「強い者には強く、弱い者には優しく」「勉学には厳粛に、活動は活発に」――周総理が少年時代に築いたこの心は、生涯、変わることがなかった。
 こうして鍛えられた偉大なる「人格」が、のちに世界の外交の歴史をも大きく変えていったのである。
5  ”同心努力”で”万里の未来”ヘ
 一九五五年(昭和30年)、周総理は、大国の圧迫に苦しむアジア、アフリカの諸国に連帯を呼びかけ、インドネシアのバンドンでアジア・アフリカ(A・A)会議を開催したが、その友好の要の役割を果たした。
 これは「バンドン会議」とも言われ、呼びかけに応えたアジア、アフリカの二十九カ国代表が一堂に会し、反帝国主義、反植民地主義の考えに立って、「平和十原則」を決議した歴史的な会議となった。
 かつて少年時代に、団結していじめっ子たちをこらしめた”共同戦線”の拡大ともいえるものであり、若き日に培った「知恵」、鍛えぬいた「人格」による大勝利であったといえよう。
 その意味で、諸君の一日一日の「決意」と「行動」が、偉大なる自身の「人格」を築く土台となっていることを確信していただきたい。
 周総理は、小学校を卒業するとき、同窓の友人に、毛筆で次の言葉を書き、贈っている。
 「同心(=心を合わせて)努力すれば、万里の前途も、いつの日か極められよう」と。
 わが学園生にも不可能はない。どうか、友情を伸びやかに広げながら、「努力の道」「正義の道」「勝利の道」「お父さん、お母さんを幸福にする道」を、立派に歩みぬいていただきたい。(拍手)
 明春、卒業する高校二十三期、中学二十三期、小学校十二期の樹を、サンパウロ市郊外にあるブラジルSGI(創価学会インタナショナル)自然文化センターに植樹したい。自然環境を守るという意義で設置するセンターであり、”大樹”に育つであろう皆さんの樹を、いつの日か、見に行っていただきたい。(拍手)
 お父さん、お母さんを、くれぐれも大切に。せめて学園祭のきょうだけでも笑顔で、感謝の気持ちを表してあげてください。
 私はいつも、皆さんの福運、健康、無事故、幸福を一生懸命、祈っています。きょうは本当にご苦労さま。それではまた!

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