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日蓮大聖人・池田大作

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創価学園1 中学校・高等学校[昭和53年度]

教育指針 創価学園(1)(池田大作全集第56巻)

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13  創価女子中学・高等学校 第四回卒業式(メッセージ)〈昭和54年3月20日〉
 「信用」こそ青春の財産
 万葉の薫りも高き創価女子学園の皆さん方の晴れの門出を、心からお祝い申し上げます。
 残念ながら私は、多忙のため出席できませんが、皆さんとともに刻んだ思い出の数々は、生涯、私の脳裏から離れることはないでしょう。
 また、皆さん方の薫育のために、きょうまで最大のご尽力を賜った永村校長先生をはじめ諸先生方、そしてご両親のご苦労に対し、創立者として衷心より御礼申し上げます。
 私は、学園から巣立っていく皆さん方の明るい、輝くようなきょうの笑顔を思い浮かべ、万花の咲き誇る期Ψの春の野を見る思いがしております。新しい旅立ちにあたって、いつまでも、いずこにあっても、どうかその美しい笑顔を忘れることなく、「この人の明るい姿を見ていると、いつも希望の風が吹いてくる」といわれるような人になっていただきたいと念願しております。
 これからの幾山河、春の風ばかりではない。寒風もあり、烈風もあるでしょう。どうか一日一日を大切にし、平凡と着実のなかに真実の幸福があると信じて、心に余裕を失わず進んでいってください。
 信用は、青春の財産であります。そして、信用は、試練の幾山河を越えた努力の積み重ねによってのみ得られるといえましょう。皆さん方は、女子学園のモットーにあるように「良識の人、健康の人、希望の人」として、皆から信頼される思いやりのある人と育っていってください。
 皆さん方の福運に満ち満ちた未来へ、楽しく夢を馳せながら、私のメッセージとさせていただきます。
14  創価中学校 第九回卒業式(メッセージ)〈昭和54年3月23日〉
 忍耐強き人に
 陽春に武蔵野の樹々の彩りも鮮やかな本日、晴れの日を迎えた一九五人の卒業生諸君、本当におめでとうございます。ご両親はもとより、諸君の大成を心から願う者の一人として、喜びにたえません。また、木村校長先生をはじめ、諸君を慈しみ、教え、育んでこられた教職員の方々の労に対し、また陰で支えてくださった関係者の方々に、深く感謝申し上げるしだいであります。
 諸君は今、中学生活を終え、新たな目標に進む「未来の人」であります。ゆえに「過去を顧みるなかれ。現在を頼め。さらに雄々しく未来を迎えよ」と叫んだ先人の言葉を胸に刻んでください。
 諸君が登攀しゆく峰は、遠く二十一世紀の山並みへと連なっております。大事なことは、遥かな山並みを視野にとらえつつ、どこまでも現実の大地を踏みしめていくことであります。足元の一歩一歩を大切にし、失敗を恐れず、何事にも挑戦していく、内には満々たる勇気をもった、しかも忍耐強き人であってほしいのです。丈夫の青春は臆するを知らず、退くを知らず、ただ勇気ある前進のなかにのみ輝くのであります。すべての苦労が、嵐に揺るがぬ不動の自己を築く宝となることを忘れてはなりません。
 諸君はまた、友を信じ、友の信頼に応えられる友情厚き人間であっていただきたい。ローマの哲人キケロは「人生より友情を除かば、世界より太陽を除くに等しい」といっております。
 どうか諸君は、生命力も豊かに、新たな学びの庭で英知を磨き、友と語り、友を愛し、わが青春の忘れ得ぬ思い出を刻んでいってください。皆さん方の大いなる前進に胸を弾ませつつ、私のメッセージとさせていただきます。

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