Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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昭和三十三年(四月)  

「若き日の日記・下」(池田大作全集第37巻)

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4  四月二十九日(火) 薄曇
 季節は緑に。
 桜散り、木蓮落ち、水仙の花、黄金色に開き、夢の色濃く高し。
 二十五日‥‥特急「つばめ」にて、神戸並びに関西の教学試験へゆく。恩師逝去後はじめてなり。師亡くも、伸びのびと溌剌たる学会っ子たち。前途たくまし。
 S夫妻に、厳しく指導。
 幾千、幾万の真面目な受験者に、胸打たる。盤石なる学会の底力を示すか。無事。安心。
 二十八日──一切の試験、口頭試問、採点を終えて、四時三十分、東京駅着。
 師子座なき本部に、淋しく帰る。十時まで会議。打ち合わせ会。
 二十九日‥‥午前中、休養。健康にならねば。一段と、大切な身体となる。恩師の遺業達成のために。くやし。
 意義深き五月三日、目前に迫る。実質的──学会の指揮を執る日となるか。
 胸苦し、荷重し。「第五の鐘」の乱打。
 戦おう。師の偉大さを、世界に証明するために。一直線に進むぞ。断じて戦うぞ。障魔の怒涛を乗り越えて。本門の青春に入る。
 タ五時、Gに、妙光寺、K尊師の招待。妙光寺第二代住職大慈院二十三回忌のため、僧侶、幹部、数十名出席。
 熱のため、八時過ぎ早目に帰宅。静かに、美しく待つ妻。
 レコードを、久しぶりに聞く。横になりながら。
5  四月三十日(水) 晴後薄曇
 微熱つづく。一日中、だるし。この一年で、健康にならねば、大変なことになる。真剣勝負の人間革命。
 先生の「巻頭言」を読む。出版のため。その一節にいわく、「他人の利するものを、汝施せ」と。その利する最高のものを与えゆくを折伏というか。妙法なりと確信するか。生涯、言行一致の師であられた。
 本陣、日一日と多忙になる。死するまで、妙法の革命に戦う一日一日でありたい。
 午後五時、会長室にて、理事長中心に、新任部隊長の面接。
  女子部‥‥五十部隊に発展
  男子部‥‥五十六部隊に進展
 可愛い青年部、必ずこの人達を護るぞ。
 六時三十分‥‥四月度幹部会。常に学会は前進するのだ。
 帰路、ひとり二十年後の学会を、考えゆく。心労あり。苦衷あり。
 帰宅、十時を過ぎる。春風、暖。

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