Nichiren・Ikeda
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昭和三十年(十月)
「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)
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29 十月三十日(日) 晴れたり曇ったり
九時まで休む。
疲労、全く取れず。
三時よりの、M君の結婚式に、出発しようとすると、T部長が来る。共に、池袋まで、同車。弱い人である。可哀想な先輩でもある。
静閑な、式であり、宴会であった。出席者と、密着なき人であることを感ず。これ又、可哀想でならぬ。随分、この数年、支援してあげたが、本人は、どれほど自覚していることか。何も感じていない人のようにも思える。
六時、支部長宅へ。支部の地区総会に、共に行く。文京地区―二百七十名、出席との事。場所、豊島公会堂新館。二十分程、激励する。皆、元気であった。こちらが激励されることの多きことよ。
終了後、H兄と共に帰る。
自己のことを、深く考える事は損なのか。それは、絶対必要なことなのか。
自己を批判しすぎて、消極的になる人あり。自己を、深く思索、反省して、勇然と、突進出来る人もあり。愚かな自己批判より、青年らしく、常に、あたって砕けゆく根性が、大切な時代なのか。
所詮、妙法あれば、自分らしく、考え、進み、行動すればよし。‥‥人には、迷惑をかけずに。―――
30 十月三十一日(月) 曇
形式に走り、形式に流される心を、保守というか。文は、過去のみを重んじ、未来への改革を欲せざる心をいうか。
革新―――俗に世間でいう言は別として、真実の革新とは―――形式に流されざるを得ぬ社会の中より、真実の生気を出しゆく、即ち、妙法を唱え、新たなる、みずみずしい生命力を湧現して、自らを革命し、環境をも変えゆくことといえよう―――。
本部幹部会―――豊島公会堂。
時間、六時三十分より。
終わって、常在寺において、大幹部会。
先生より、深い功徳論の話あり。我々は、幸せである。
自宅にて、種々反省。
厳しく、御本尊様に、お詫び申す。
来春の参院選のことを、心配する。
運命戦でもある。仏天の加護を信ずるのみ。いや、美名にかくれた言語でなく、全魂を傾け、全霊を尽くして、初めて、仏天の加護を願うことだ。
自己流の、価値論―――自我流の、信心利用の言語は、厳禁すべきだ。さなくんば、将来、広布の大道に、妄想の御書用語で、邪魔されることは、必然である。